乾燥生姜の作り方 オーブンvsレンジで作り比べた結果……<レンジ編>

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体の冷えにいい食べ物といったら、パッと思い浮かぶのは「しょうが」ではないでしょうか。テレビ番組でココアや山椒、シナモンなども冷え性によいと伝えられていますが、「生姜」は冷え性対策の食べもの定番ですよね。

昔から体を温める作用があると言われている「生姜」ですが、今、生のままでなく、乾燥させて常備している家も多いのだとか。作り方の代表的なものとしては、電子レンジ加熱、オーブン加熱がありますが、どちらが作りやすいのか気になりますね。そこで実際に、レンジ加熱・オーブン加熱の両方を試してみました。

乾燥生姜の作り方 オーブンの作り方はこちら

Contents

乾燥生姜の方が身体が温まる!?

なぜ、生姜を乾燥させて使う人が多いのでしょうか。その理由としては、「生より、乾燥させた生姜を食べた方が、体の温かさが長続きする」からだそう。生の生姜には、ジンゲロールという成分が含まれていますが、これは一時的には身体が温まる効果はあるものの、持続性には欠けると言われています。

しかし、そのジンゲロールは、乾燥させることによってショウガオールという物質に変化します。ショウガオールは、胃腸などの臓器の血行をよくする効果や代謝を活発にさせる効果があるのだとか。体の中から温めるので、「一時的」ではなく温かさが長続きするのですね。

また、乾燥させると、余分な水分が飛ぶので痛みにくいし、保存もきくというメリットもあります。これまで、使いきれなかったしょうがを野菜室に置きっぱなしで、カビさせてしまった経験があるダメダメ主婦である私としては、冷え性対策としてでなく、食材をしっかり使い切る方法としても試してみたいと思ったのでした。

乾燥生姜作りは、電子レンジ・オーブンのどっちがいい?

乾燥生姜の作り方を調べると、今はレンジよりも、「オーブン」が主流という印象を受けます。電子レンジの方が手軽なのにどうして?と不思議に思っていたところ、「レンジで加熱した場合は、加熱中に生姜が発火して燃える危険がある」ということがわかりました。火災のリスクを冒してまでも、レンジ加熱にこだわる必要はないですよね。目を離せない小さな子供がいる場合や、注意力が散漫になる慌ただしい朝晩の夕食作りの時間、子供だけの調理、高齢の方は、万一のためにもレンジ加熱は避けた方がベターだと思います。

とはいえ、加熱時間を比べてみると、レンジ加熱の方がはるかにオーブン加熱よりも少ないというメリットもあります。もしもに備え、傍らに水を張ったボウルを置いて、レンジ加熱とオーブン加熱の両方を試してみました

乾燥生姜を電子レンジで作ってみる

まず最初に、乾燥生姜を電子レンジで作ってみます。

<材料>
・しょうが
・オーブンシート

しょうがは、ターンテーブルに並べられる量の30グラムほどを使用しました。長さは7センチ弱くらいのサイズです。

1.しょうがを洗う

今回は、スーパーで買ってきたばかりのショウガを使いました。洗ったらキッチンペーパーなどで水分を拭き取ります。黒ずんでいる場所があったので包丁でカットします。

2.しょうがを2ミリくらいに薄切りにする

乾燥生姜の作り方で、生姜の切り方を調べると、「繊維に沿って切る」「繊維を断ち切るように切る」の両方があるのですが、今回は切りやすい「繊維を断ち切る方式」で行ってみます。厚さはできるだけ均一にしたつもりですが、どうしても差が出てきてしまいますね。スライサーなどを使うと均一にカットできるかもしれません。また、皮の近くに有効な成分が多く含まれているとのことで、皮はむかず、そのまま使いました。

3.オーブンシートを敷いたターンテーブルの上に置く

昔、見た情報番組で、ターンテーブル式の電子レンジは、中心部分の火の通りが甘いというのを知ってから、私はいつもレンジ加熱するときは、材料を円状に配置しています。

今回も、スライスしたしょうがを円状に並べました。こうしてみると、生姜が円陣を組んで、何かの儀式をやってるみたいに見えます(見えない?)

4.レンジ(強)で加熱する

うちのレンジは500w。500~600wで片面2分・もう片面2面というレシピが多いようですね。

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発火する危険性があると知りドキドキですが、「やっちゃダメ」と言われると、あえて危険を冒したくなるのが人間の性というものです。とはいえ、危険を冒したばっかりに、レンジが爆発したり、家が燃えたりしたら大変。ここはひとつ、何か変化があったときには、すぐに処置できるよう、すぐそばには水を置き、加熱中はじっとレンジの庫内を見つめることにします。

加熱しておよそ30秒。庫内で「ビビビ」という音がし、キラリとオレンジ色に発光する何かが見えました。光は一瞬で消えました。これは何だ? レンジの扉を開けて光ったあたりの生姜を見てみると、黒く変化しています。焦げです。発火する危険性があるというのは本当のようです。

ショウガのすみっこに黒くなっているものが「焦げ」です

そういえば、昔、離乳食を作る時に少量のにんじんやじゃがいもの角切りをレンジで加熱したら、今回のしょうがと同様に角が焦げてしまったことがありました。水分が少ない素材を少しだけレンジ加熱すると、発火する危険があるのかもしれません。

幸いにも、焦げはこの一部分だけで燃えてしまうことはなかったのですが、ほんの少しの火種が燃え広がらないとは限りません。オーブン用シートという燃えやすい紙を敷いているということもあるし、レンジで加熱する場合は、しっかりと庫内を見張るのが大前提だと思いました。

これからも火花が出続けるのか?と疑問を感じつつも、加熱を続けていきます。その間も、啄木じゃないけれど、「ぢっと庫内を見る」です。加熱1分を過ぎるころには、庫内の窓は、生姜から出たと思われる水分でいっぱいになりました。

加熱2分後、一度取り出し、裏返します。そしてさらに2分加熱します。

この段階でキッチンペーパーで、庫内の窓に付いた水分を拭き取ってみました。1枚のキッチンペーパーがしっとりまんべんなく濡れるほど。かなりの水分が飛んだのがわかります。

合計4分加熱した後です。まだしっとりした部分があるようなので、30秒ずつ、加熱を続けていきます。

4分加熱した後ですが、まだパリパリとは言えない状態です

6分加熱しました。

半分はパリパリとした感じがあり、指で割ると「パリッ」と割れるのですが、残りは、まだ水分を含んでいる感じです。乾燥できたと思われるものは皿に取り、残りは先ほどと同様に、20~30秒ずつ、加熱を繰り返していきます。

乾燥が終了

いろいろな乾燥生姜の作り方を見ると、4~5分レンジで加熱する、という方法が多いのですが、うちの場合、合計7分ちょっと加熱して、ようやく生姜がパリパリした状態になりました。もともとの生姜に含まれている水分や、切った生姜のサイズ、厚み、使用している電子レンジ、ターンテーブルの位置によって、微妙に乾燥の仕方が違うようですね。

乾燥させた生姜をすり鉢に入れる

すり鉢に入れ、すりこ木でつぶして粉状にします。蛇足ですが、すり鉢で粉状にする場合、ラップを敷いて、その上に材料を入れてすると、すり鉢のミゾにつぶした素材が詰まることなくすれますよ。でも、力を入れてすると、ラップが破けてしまうので、微妙な力加減が必要ですが。

ゴリゴリすってみましたが、生姜の繊維などが邪魔をして、きれいな粉にはなりません。パウダーではなく、ふりかけくらいの粒ですね。サラサラのパウダー状にするなら、ミルサーなどを使った方がいいのでは?と思いました。

すり鉢がない場合や、面倒な場合は、ビニール袋に乾燥させた生姜を入れ、その上からたたいて粉々にしてもいい思います。

乾燥生姜の保存方法

密閉容器などに入れて保存すると、常温で3カ月保存できるそう。容器ごと冷蔵庫に入れてしまうことも多いかもしれませんが、冷蔵庫に入れると風味が落ちるだけでなく、成分も変化してしまうのだとか。常温で保存して、できるだけ早く使い切るようにしたいですね。

続いて、オーブン加熱の方を試してみます。続きはこちら

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