市販のマスクが花粉除去99%になるインナーマスクの作り方

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風邪やインフルエンザの予防だけでなく、つらい花粉症の時期にも大活躍するマスク。ドラッグストアなどに行くと、「花粉カット率99%」「ウイルス99%カット」を謳うマスクが並んでいますが、それでもマスクと顔の間から花粉やウイルスは侵入してくるのだとか。

確かに、フィット感あるマスクが増えてきたものの、曲線が多い顔と平面のマスクの間には、どうしてもすき間ができてしまいますよね。実際、90%以上の花粉阻止率であるマスクでも、使用時には10~40%も低下してしまうそうです。

すき間を減らせるマスクはないものか……と調べていたところ、市販のマスクに手作りの「インナーマスク」を付ける方法があるというのを知りました。

何でも、このインナーマスク法は、環境省が紹介しているだけでなく、「文部科学省」の研究でも成果が認められたそう。特別な用具は必要なく、簡単に作ることができるというので、さっそく作ってみました。作り方とともに、使い心地も紹介しますね。

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Contents

マスクと化粧用コットンで作るインナーマスクとは

「インナーマスク」の作り方は、環境省のサイトで紹介されています。一般的な不織布マスクだと、花粉の除去率は70~80%のところ、インナーマスクを使うと、99%以上の花粉カット率になるのだそう。

材料は、市販の不織布マスク、ガーゼ、化粧用コットンだけ。

ガーゼや化粧用コットンは、ドラッグストアでも購入できますが、100円ショップでも販売しています。マスクと化粧用コットン、ガーゼと300円もあれば、数日分のマスクを作ることができますよ。

男性の中には、「化粧用コットンを買うのは恥ずかしい」と思う人もいるかもしれませんね。その場合は、カット綿を使うのがおすすめ。ダイソーでも、あらかじめコットンがカットされたカット綿が販売されていました。

ダイソーのカット綿のサイズは、1枚約6センチ×8センチ。こちらを使う場合は、約半分の3センチ×4センチにすると、化粧用コットンの大きさに近づきますよ!

さっそく、作ってみましょう。

1.10センチ四方に切ったガーゼを2枚用意します

しかし、わざわざ定規を使って「10センチ」を測るのも面倒くさいですね。そんなときに役立つのが「はがき」。10センチというと、だいたいはがきの短辺の長さと同じなんでです。

届いたダイレクトメールの短辺をあてがって、チョキチョキ切っていくと楽ですよ。

2.化粧用コットンを丸めます

化粧用コットンを丸めます。丸める方向ですが、個人的な感想としては、短辺から丸めていくより、長辺から丸めていく方がいいような気がしました。

なぜなら、短辺から丸めると、せっかくクルクルしたのに、元の状態にクルっと戻りやすいんですね。長辺の方が丸め終わったあとも、形状をしっかりキープできます。

短辺からだと丸まりにくく、すぐに元の状態に戻ってしまいます

3.切ったガーゼで丸めた化粧用コットンをくるみます

ガーゼで丸めたコットンを包みます。

4.四つ折りにしたガーゼの上にのせます

もう1枚の切ったガーゼを四つ折りにします。その上に、ガーゼで包んだコットンをのせます。これでインナーマスクの完成です!

マスクを作るのに要した時間は、材料の切り出しからスタートして約2分でした。材料がそろっていれば、30秒もあれば作ることができますよ。30秒だったら、忙しい朝でも負担にならなそうですね。

インナーマスクの装着方法

インナーマスクの装着方法は簡単。不織布マスクの内側に、作成したインナーマスクを装着して、顔に当てるだけです。

顔への当て方としては、鼻のすぐ下にガーゼで包んだ棒状のコットンが当たるようにします。こうすることによって、鼻に入ってこようとするウイルスや花粉をカットできるというわけですね。

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さっそく、インナーマスクを付けて過ごしてみました

普通のマスクとは仕様が違うので、どんな使い心地なのか少し不安ではあります。どんな心配かというと

  • ガーゼを使うので、鼻の下がゴロゴロしないか
  • 息苦しくないか
  • 外から見ておかしくないか
  • コットンがポロっと落ちないか
  • ガーゼをティッシュで代用できないか

それでは実際はどうなのか、検証してみますね。

ガーゼを使うので、鼻の下がゴロゴロしないか

ガーゼが鼻の下に当たるので、不快感があるのではと思ったのですが、特にゴロゴロする感じもありません。ガーゼがふんわりした素材であるというのも、不快感を感じない理由なのかもと思いました。

息苦しくないか

これが一番心配していたこと! やっぱりほんの少しだけ、普通の状態よりも「呼吸」を意識して強めに息を吸わないとならない感じがします。

でも、最初は少し違和感感じたものの、慣れるにしたがってあまり気にならなくなりました。デスクワークなど動きが少ない作業の時は全然問題ないと思います

とはいえ、小走りでバス停に向かったり、駅の階段を上り下りしたときは、やっぱり普通のマスクと比べて息苦しく感じます。

私の場合、呼吸がしづらいと感じたときは、マスクの上からほんの少しだけインナーマスクの位置を下にずらして、呼吸をラクにしていました。「そんなことしたら、ウイルスや花粉が入っちゃうじゃない!」なんて言われそうですが……^^;

息苦しい場合は、インナーマスクの化粧用コットンを半分に切って使うのもいいようですよ。

息苦しさを感じるときは、コットンを半分にカットして使っても

外から見ておかしくないか

外から見て、インナーマスクが入っているかどうかは全くわかりません。見た目も違和感ないので、普通のマスクと同じように使えます。

また、普通のマスクだと、息を吸うとマスクがへこみ、吐くとマスクが空気を含んで持ち上ったりして、それが不快に感じることもありますね。でも、インナーマスクが付けたマスクの場合、そのようなことはありませんでした。

コットンがぼろっと落ちないか

装着しているときは、うまい具合に鼻の下と唇の上のくぼみにコットンがフィットするので、落ちる心配はありません。

マスクを取るときに、コットンがぽろっと落ちないか心配したのですが、これもマスクの上からインナーマスクをつまみながら取れば大丈夫でした。

ガーゼをティッシュで代用できないか

わざわざガーゼやコットンを買うのは面倒!手軽なティッシュで代用できればいいですよね。そこで、ガーゼ・コットンの代わりに、ティッシュを使ったインナーマスクを使ってみました。

結論から言うと……

ガーゼを使ったものより、ゴワゴワします。また、ガーゼは鼻の凹凸にフィットしますが、ティッシュだと硬いのでフィットしにくく、隙間ができているなと感じます。

何よりも、ガーゼと比べると呼吸がしにくいです。ティッシュの方が、ガーゼよりキメが細かいので、空気を通しにくいからでしょうか。

ガーゼが手元にないときなど、応急処置的に使うのはいいかもしれません。でも、日々使うマスクとしては、ガーゼを使ったものの方がやわらかく呼吸もしやすいので適している気がしました。もしも代用する場合は、やわらかめのティッシュの方がごわつきもなく使いやすいと思います。

メガネが曇りにくいというメリットもある

多少の息苦しさは感じるものの、快適に使えるインナーマスク。さらに装着した状態で動き、驚いたことですが……

なんと、メガネが曇らない!!!

私が使っているのは曇り止め加工をしていないメガネですが、これまで普通の不織布マスクを使っていたときは、呼吸のたびにマスク上部からあたたかい息が抜けるので、メガネが曇っていたんですね。

特に寒い時期など、呼吸のたびにメガネが曇ったり消えたりの繰り返しで、外に出るとき恥ずかしいなあ、なんて思うことがあったんです。でもインナーマスクを付けたマスクの場合、完全に曇らないわけではありませんが、格段に曇りづらくなっています。

マスクするとメガネが曇る……という方にもおすすめです。

インナーマスクの花粉カット効果は?

果たして、花粉をカットできているのか気になるところですが、「文部科学省科学振興調整費、生活・社会基盤研究、生活者ニーズ対応研究『スギ花粉症克服に向けた総合研究(第II期成果報告)』によると、ガーゼ使用で不織布マスクでは10%、平面ガーゼマスクでは15~30%ほど花粉阻止効果が上昇したのだとか!

環境省の「花粉症環境保健マニュアル」では、インナーマスクを付けた状態とそうでないものの花粉除去率を比較したものが公開されています。インナーマスクを付けた不織布マスクは100%に近い除去率なんですよ!

(出典)環境省「花粉症環境保健マニュアル」

さらに、ガーゼ複数枚を重ねて使うと効果がアップすることもわかったそうです。花粉の量が多いときは、ガーゼを重ねてみるのもよさそうですね。

インナーマスクにひと工夫

使ったインナーマスクのコットンは衛生面を考えて使い捨てにします。ガーゼは洗濯して再利用できるので、装着するたびに洗濯した新しいものと交換して使うようにします。

ガーゼは洗濯で仕上げをするときに、鼻づまりの症状を緩和すると言われるアロマオイル「ペパーミント」「ラベンダー」「ユーカリ」などを使うのもいいですね。ハッカ油を使ってためしたところ、スースーとする感じが快適でした。

まとめ

市販のマスクにちょい足しするだけで、花粉の除去率がグンと高まるインナーマスク。簡単に作れるうえ、材料費もそれほどかかりません。高機能な花粉対策マスクは少し高価ですが、インナーマスクなら負担も少なく続けられそうです。花粉の時期は毎日使うマスクだけに、この手軽さはとても嬉しいですね。

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