台所用フキンの漂白をしようと思ったら、キッチンハイター(台所用漂白剤)がない!
こんな時、これまで私は衣料用の「ハイター」で代用してきたのですが、ハタと「ん?これって代用しても大丈夫なのかな?」と疑問が湧いてきました(今さら……)。
同じ「ハイター」だし、塩素系漂白剤だし、問題なく使えそうですが、実際はどうなのでしょうか。
そこで今回は「ハイター」「キッチンハイター」について
- 成分に違いはあるの?
- それぞれ代用はできる?
- ワイドハイターとはどう違う?
について大調査。明確な違いがはっきりあることがわかったので、その結果についてシェアしますね!
Contents
ハイターとキッチンハイターの違いは?
こちらがハイターとキッチンハイター。青いボトルに青いキャップが、衣料用の「ハイター」、グリーンのボトルにピンクのキャップがキッチンハイターです。
容量はいずれも600ミリリットル。私はいつもドラッグストアで両方150円前後で購入しています。しかし、お店によってはキッチンハイターの方が高いこともあるようですね。
使用用途をチェックしてみます。
ラベルを見ると、キッチンハイターは、「台所用漂白剤」、ハイターは「衣料用漂白剤」。ラベルのうらを見ても、キッチンハイターはふきんやカップ、まな板、茶しぶの漂白、哺乳瓶の漂白、冷蔵庫の除菌などと書いてあります。
衣料用ハイターは、衣類の黄ばみ、黒ずみ、食べこぼし、血液汚れなどの漂白、とあります。衣料用は生地だけで、容器の漂白については明記されていません。
続いて、成分チェックです。
次亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム
<キッチンハイター>
次亜塩素酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(界面活性剤)、水酸化ナトリウム文
どちらの主成分も、漂白・殺菌の働きがある「次亜塩素酸ナトリウム」です。ちょっと違うのは、キッチンハイターの方に、界面活性剤の「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」が配合されているということ。
この界面活性剤は、油汚れなどを落とす効果があるので、「キッチンハイター」は漂白をすると同時にキッチンで発生した軽い油汚れなども落とすことができるんですね。
一方、「ハイター」は漂白だけに徹するタイプで、汚れを落とす界面活性剤は含まれていません。
確かに界面活性剤が入っている方が一石二鳥のような感じ。でも、衣料用の「ハイター」の注意書きには「洗濯用洗剤と一緒に使う」という一文が明記されています。
つまり、汚れは洗濯用の洗剤で落とし、落としきれない黄ばみや黒ずみをハイターで漂白するという使い方となっているんですね。
キッチンハイターとハイター、代用はできる?
「ハイター」「キッチンハイター」の違いは、界面活性剤が入っているかそうでないか。
そのくらいの違いなら、それぞれ代用できるのではないかと思うのですが、実際はどうなのでしょうか。
「ハイター」「キッチンハイター」は、使い方を間違えると有毒なガスが発生する取扱いに注意が必要な塩素系漂白剤。ちょっと怖いので、直接メーカーに聞いてみることにしました。
塩素系漂白剤は、漂白や除菌力がとても高くなっています。そのため、使い方を間違えると思わぬ失敗や事故を招くことがあります。代用はせず、用途に合わせて使い分けることをおすすめしています。
フーム……。いままで「同じハイターだし、代用してもいいんじゃない?」なんて軽く考え、代用していた私としては耳が痛い話です。
キッチンハイターがないとき、ハイターで代用するのをおすすめしない理由は……
ハイターには洗浄成分が含まれていません。そのため、ハイターだけだとキッチンや食品の油汚れを、キッチンハイターほど取り去ることができない可能性があります。
ただ、キッチンハイターがないとき、衣料用の「ハイター」でも、次亜塩素酸ナトリウムの効果で漂白だけはできるようです。
でも、界面活性剤が含まれていないぶん、キッチンハイターより汚れ落ちの悪さを実感するかもしれません。
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ハイターがないとき、キッチンハイターで代用するのをおすすめしない理由は……
キッチンハイターには、洗浄成分があらかじめ配合されています。衣類用ハイターの代わりに使用すると、洗浄過多になる可能性も……。
使用上の注意は?
衣料用のハイターもキッチンハイターも、主成分は次亜塩素酸ナトリウム。とても漂白力が強いので、色柄物の漂白には適していません。木綿・麻・ポリエステルの白い生地やふきんに使用できます。
また、次亜塩素酸ナトリウムは、酸と合わさると有毒ガスを発生するという性質があります。
そのため、
- 衣料用のハイターをキッチンハイターのかわりに使う場合は「生ゴミ・食酢・レモン汁、アルコール」と混ざらないようにする。
- キッチンハイターを衣料用のハイターとして代用する場合は、「クエン酸などと混ざらないようにする」ことは忘れずに守りたいものです。
ワイドハイターとハイターはどう違う?
ついでといっては何ですが、同じハイター兄弟「ワイドハイター」についても調べてみました。「ハイドハイター」は、衣料用のハイターの近くで販売されています。
「ハイター」という名前が付いているし、どちらも衣料用なのだから同じようなものなのではと思っている人もいるかもしれません。
しかし、ハイターとワイドハイターでは、キッチンハイターとハイターよりも大きな差が!
「ハイター」「キッチンハイター」は塩素系漂白剤ですが、ワイドハイターは酸素系漂白剤(過酸化水素、過炭酸ナトリウム)なのです。
塩素系漂白剤は漂白力が強く、色柄物に使うと色落ちの心配がありますが、酸素系漂白剤は繊維を傷めにくく、色柄物の漂白にも使えます。
また、塩素系漂白剤は、原液を薄めて使いますが、ワイドハイター(液状)は原液を直接シミなどに塗って使うこともできます。
ハイター兄弟としては、他にも「トイレハイター」「強力カビハイター」「キッチン泡ハイター」などさまざまなものが販売されています。
ハイターとブリーチの違いについてもまとめたので、よければご覧くださいね。
「ハイター」「キッチンハイター」は、ノロウイルス、インフルエンザ対策に使用できる?
「ハイター」がノロウイルスやインフルエンザウイルスの消毒に有効という話を聞いたことはありませんか?
これまで説明したように、ひとことで「ハイター」といっても種類はさまざま。
その中で、ノロウイルスやインフルエンザウイルスの消毒に有効とされているのは、「次亜塩素酸ナトリウム」が主成分であるハイターシリーズです。つまり
- キッチンハイター
- ハイター
の2つ。
ノロウイルスやインフルエンザウイルスが流行する時期に、ハイターやキッチンハイターを買っておいて、備えておくのもおすすめです。
ハイター・キッチンハイターは、次亜塩素酸ナトリウムが約5%含まれるとされています。床やドアノブの消毒には、500ミリリットルのペットボトルに、ペットボトルのキャップ1杯分(約5ミリリットル)のハイターやキッチンハイターと、水を500ミリリットルを入れて消毒液を作ります(次亜塩素酸ナトリウム0.05%消毒液)。できた消毒液は、キッチンペーパーなどに浸し、ドアノブ、床、おもちゃ、テーブルなどを拭いて消毒します。
まとめ
同じ塩素系漂白剤だからと、ハイターもキッチンハイターも同一視していた私。使用用途にあわせて、洗浄成分である界面活性剤が配合されていることがわかりました。手頃な価格の塩素系漂白剤ですが、使い方を間違うと思わぬ失敗や危険を伴うことも……。気を付けて使っていきたいですね。
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コメント
「キッチンハイター」だけではなく「ハイター」でも
「塩素系」なので「有毒ガス」が出る可能性が有ると
理解していいのですね。
コメントありがとうございます。返信遅くなりましてすみません!
おっしゃる通り、ハイターもキッチンハイターも両方とも主成分は同じです。なので、酢と混ぜると有毒ガスの発生の可能性があります。ちなみに他メーカーから販売されている「ブリーチ」も次亜塩素酸ナトリウムが主成分なので、同じように酢と混ざると有毒ガス発生の危険があります。お互い気を付けて使いたいですね。