私は洗濯をする時、残り湯を使っています。
……が、残り湯洗濯は「風水やスピリチュアル的にはよくない」「手間の割には節約できる額はわずか」という声もありますね。
ずっと残り湯を使って洗濯していたので、特に疑問なく続けてきたのですが、今回、あらためて「残り湯洗濯のメリット・デメリット」について考えてみることに。
この記事では
- 残り湯洗濯のメリット
- 残り湯洗濯のデメリット
- 私が実践してる残り湯洗濯の方法
- 残り湯洗濯の注意点
- 残り湯洗濯の便利グッズ
についてまとめています。長年、残り湯洗濯を続けてきた実践者ならではの考えも入れてみました。「残り湯を洗濯に使っていいのかな」「どんなデメリットがあるの?」と疑問を感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
残り湯洗濯のデメリット
最少はデメリットから。そのデメリットについてどう考えているか、解消法や工夫など、個人的な意見も入ってます。
風呂水ホースのメンテナンスがある
洗濯機に風呂水を入れるために、風呂水ホースを使っています(洗濯機に付属のもの)。しかし、ホースの中に汚れが付き、それの雑菌が洗濯機の中に入り込んでしまうため、定期的な洗浄が必要です。
洗濯槽のカビの発生が早い気がする
残念なことに、残り湯は雑菌が繁殖しやすく、それを使うからか洗濯槽にカビの生えるスピードが早いような気がします。風呂水ホース同様、洗濯機クリーナーなどを使った定期的なメンテナンスが必要になります。
入浴剤の使用に制限がある
今は香りや色、効能、使い心地もさまざまな入浴剤も販売されていますよね。でも残り湯を使った洗濯に適さない入浴剤もあります。お土産やプレゼントでもらった入浴剤が使えない場合も……。
これまで、「とろみ入浴剤」「バブル入浴剤」「硫黄が含まれる入浴剤」「バスソルト(塩が含まれる)」を頂いたことがありますが、これは残り湯洗濯に使えないものでした(種類によっては、使えるものもある)。事前に、残り湯洗濯に使えるものか、パッケージで確認しましょう。私の場合、使えない場合は洗濯に使わず、その日はお湯を捨てています。
入浴剤のにおいが残る場合がある
残り湯洗濯に使える入浴剤でも、香りが強いものは、すすいでもかすかに入浴剤のにおいが残る場合もあります。特に柔軟剤を使わずすすいだ場合は、乾いても香りが残るものもありました。
残り湯のにおいが洗濯物に残る場合がある
浴槽に浸かる前には、身体をきれいに洗うことを徹底しているのですが、それでも時間が経つと、残り湯の臭いが気になることもあります。臭いが発生するということは、それだけ雑菌の数も多いということですよね。
そうした臭いがきつい残り湯を使った場合、水道水ですすいでもかすかにその臭いが洗濯物に残る場合もあります。多くは乾く過程で消えますが、干す前の濡れている段階で「ん?なんか臭う?」と思うことも。
時間がかかる
残り湯洗濯の場合、通常の洗濯と比べて、少し洗濯時間が長くかかります。その理由は、浴槽から洗濯機に水をくみ上げるのに時間がかかるから。うちの場合、残り湯を使う時は40分かかりますが、使わない時は30分でその差は10分でした。わずか10分といえど、忙しいときの10分は貴重なので、その点がネックになる人もいるかもしれません。
家族の入浴が終わるまで洗濯できない
夜のうちに洗濯する場合は、家族が全員入浴が終わるまで待たないとならないというのもデメリット。干す時間なども考えると、できるだけ家族全員早く入浴が終わってほしいもの。集合住宅の場合、洗濯機を回す時間も気になりますね。
洗濯が終わるまで風呂掃除ができない
最後に入浴した人が風呂掃除をするという家庭も多いのではないでしょうか。でも、残り湯洗濯をする場合は、洗濯が終わるまで風呂掃除ができないというデメリットがあります。洗濯を担当する人が風呂掃除もするというケースもありそうですね。
翌日に洗濯をする場合、残り湯を長時間浴槽にためておくのが、心理的に嫌という人もいるかもしれません。
残り湯の雑菌が気になる
残り湯は水道水と比べ、決して清潔とは言えません。さらに入浴後は、時間が経つにつれ、雑菌はどんどん増殖します。細菌数は、一晩放置すると1,000倍にも増えるというデータもあります。雑菌が気になる場合は時間を置かず、すぐに洗濯をするのがポイントと言えそう。
洗濯物を傷めてしまう可能性もある
洗濯を夜に行う場合、残り湯の水温に注意。ナイロンとポリエステルの洗濯に適している水温は30℃代のぬるま湯です。ニット類の洗濯も、お湯は適しません。温度が高すぎると、洗濯物が傷んだり、縮んでしまう可能性もあるので、水温の調節も必要です。
残り湯での洗濯は、風水的にNG
残り湯にはその日一日の厄や悪い気が入っているので、それで洗濯すると、衣類にその厄や悪い気が移ってしまうというものです。
……なんだかデメリット多いね。「面倒だからや~めた」という人も多くなるんじゃない?
ちゃんとデメリットだけでなくメリットもあるよ。次は残り湯洗濯のメリットについて紹介していくよ
残り湯洗濯のメリット
いろいろデメリットを挙げてきましたが、メリットもある残り湯洗濯。次はメリットについて紹介していきます。
水道代を節約できる
やはり水道代を節約できるというのが大きいです。具体的に金額を出して比較してみます。
水道代は市町村によって異なりますが、1リットルあたり0.3円と想定。洗濯に残り湯、すすぎは水道水を使った場合です。
これは1日1回洗濯機を水量最上位で洗濯した場合です。日によっては2~3回回したり、汚れのひどいものは分け洗いなどをするので、もう少し使用量は多いと思います。なので、水道水だけを使った時と比べると、約8,000円節約できるといったところでしょうか。
洗濯の回数が少ない家庭や、人数が少ない場合はもう少し節約できる額は少ないと思います。
この8,000円という額を、「こんなに!?」と思うか「これだけ!?」と思うかは人それぞれでしょうが、私の場合は「こんなに!?」です。チリも積もれで、10年間と考えると8万円。風呂水ポンプをセットしたり、メンテナンスが面倒と感じることもありますが、それよりも節約できるメリットの方が大きいです。
風呂水ポンプの電気代がいくらなのか気になりますが、1回につき1~3円程度と言われているので、それほど金額的な負担は少ないでしょう。それも節約したい場合は、浴槽からバケツを使って洗濯機に入れる方法もありますが、これはかなり大変。筋トレや運動不足解消のために行うなら別ですが、時には水をこぼしてしまうこともあり、時間がない朝、余計にストレスになってしまいそう……。
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水温が高いので、汚れを落としやすい
残り湯は一晩放置しても、水道水より温かいため、洗剤も溶けやすいです。今の粉末洗剤は、冷たい水でも溶けやすくなっていますが、溶け残ってしまった場合、色の濃い衣類に溶け残りの洗剤のあとが残ったり、衣類に付いた洗剤で肌荒れが起こる可能性もあります。
また、特に真冬は水道水が10℃以下になることもザラでものすごく冷たい!汚れ落ちも、冷たい水道水よりも良いと感じます。皮脂汚れは40℃近い温度だと落ちやすいので、入浴後、すぐに洗濯する場合は汚れ落ちの差はかなりあるのではないでしょうか。洗剤が酵素入りの場合、水温が40℃前後だと、酵素が活発化してより汚れ落ちがよくなります。
残り湯を使い切ることができて気持ちがいい
私は小さい頃から祖母から「もったいない精神」を叩き込まれたので、水を捨てるということにものすごい罪悪感があります。
なので、残り湯洗濯は、水を捨てることなく使い切ることができて、個人的にとても気持ちいいんです。風呂水ホースが浴槽の水を最後まで吸い上げ、「ズズーッ、グゴゴーッ」という空回りするモーター音を聞くと、「今日も最後まで使い切ることができた」ととても嬉しくなる。結果的に節約になるので、残り湯洗濯を続けているのかもしれません。
節水になる、環境を守ることにつながる
各家庭の節約になるだけでなく、大げさですが地球の環境を守ることにもつながります。雨量が少ない時期などは、節水を呼び掛けられることも多いですね。常に節水を心掛けておくことで、こうした呼びかけにもスムーズに応じることができます。
残り湯での洗濯の方法
ここでは私が実際にやっている残り湯での洗濯方法を紹介します。いろいろな方法があると思うので、あくまでも参考程度にご覧くださいね。
1.風呂水洗浄剤を入れる
入浴する人数が多い場合は、浴槽に残った残り湯に、雑菌を抑える「風呂水洗浄剤」を最後に入浴した人が入れます。
2.洗剤と柔軟剤をセットする
3.洗濯機に風呂水ポンプやバケツで残り湯を入れる
給水ホースが付いている洗濯機の場合は、それを利用しましょう。付いていない場合は、自動的に浴槽の水をくみ上げてくれる別売りの「風呂水ポンプ」を使えば、ラクに洗濯機に残り湯を入れることができます。
4.洗濯する
「洗濯」は風呂水で、「すすぎ」は水道水にセットし、あとは普通に洗濯します。
残り湯を洗濯に使うときの注意点
残り湯洗濯歴が長い私が気を付けている点をいくつか紹介します。
「すすぎ」には残り湯を使わない
きれいに見えても、残り湯には雑菌が多く残っています。残り湯は洗濯だけにとどめ、すすぎには「水道水」を使います。
入浴剤を使った場合は洗濯できるか確認する
入浴剤の中には、洗濯に適さないものもあります。衣類に影響があるものだけでなく、中には洗濯機自体にダメージを与えてしまうものも……。
特に注意が必要なのが、硫黄成分が入った入浴剤。硫黄は洗濯機のステンレス槽を傷めたり、ポンプに硫黄の沈殿物が詰まってしまう場合もあります。とろみがついた入浴剤、バスソルトも要注意です。
長時間つけ置きはしない
ひどい汚れの場合、つけ置きする人は多いはず。残り湯を使う場合、2~3時間つけ置きするならいいのですが、長時間のつけ置きは避けた方がベター。特に夏場は残り湯の水温が下がりにくく、雑菌が繁殖しやすい水温に保たれがち。残り湯の雑菌に洗濯物に付いた汚れ・雑菌が加わり、洗剤を入れておいても洗濯物ににおいが付く場合があります。
かなり前、布おむつを一晩つけ置きしておいたら、すごいにおいになったことが……
残り湯洗濯は家族の洗濯物だけに使う
私は残り湯洗濯は、家族の洗濯物だけに使っています。学校で皆と共用で使うユニフォーム、給食の白衣、借りていた服を洗って返すときなどは、最初から水道水で洗濯。すすぎにはきれいな水道水を使うとはいえ、よその家の残り湯で洗った洗濯物と聞くと、あまりいい気持ちはしない人も多いのではないでしょうか。
おすすめアイテム
残り湯洗濯をするときにおすすめのアイテムを紹介します。
風呂水洗浄剤
残り湯の雑菌を抑える風呂水洗浄剤。「ふろ水ワンダー」が有名ですね。今は100円ショップでも販売されているので、試しに買ってみてもいいかも。残り湯のにおいや透明度が、使わないときとは全然違います。
バスポンプ、風呂水ポンプ
洗濯機に吸水ポンプが付いていない場合は、風呂水ポンプを使いましょう。個人的におすすめなのが、タイマー機能付き、水位センサー付きのもの。タイマーや水位を設定しておけば、給水が自動的に止まるので、洗濯機の中に入れる残り湯があふれる心配もありません。
まとめ
残り湯洗濯のメリット、デメリットをざっくりまとめると
・メリットは「水道代の節約、節水になる」「洗剤の溶け残りが少なく、汚れ落ちがいい」「残り湯を使い切ることができて気持ちがいい」。
・デメリットは「入浴剤の使用に制限がある」「家族の入浴が終わるまで洗濯できない、風呂掃除ができない」「残り湯の雑菌が気になる」」「洗濯槽や風呂水ポンプなどのメンテナンスが必要」「時間がかかる」「洗濯物を傷めてしまう可能性もある」「洗濯物に、残り湯の臭いが付く場合がある」。
年間4,000~8,000円節約できる残り湯洗濯ですが、デメリットの方を強く感じる人もいることでしょう。個人的に、残り湯洗濯は向き不向きがあると思います。
洗濯は毎日のことなので、残り湯洗濯がストレスになり、自分を追い詰めてしまうのは考えもの。ストレスを感じないように工夫するのもいいですが、思い切って「残り湯洗濯は自分には合わない」と、水道水洗濯にスイッチしてもいいのではないでしょうか。
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