寒い時期においしい焼き芋。先日、焼き芋を作って食べていたら、突然子どもたちが
と言い出しました。おやつを食べているときに適した話題とは言い難いですが、確かにそう言われると不思議ですよね。
そこで今回は、「さつまいもを食べると、おならが出る」の疑問を探ってみました。調べてみると、さつまいもには驚きの栄養成分がふくまれていて、おならを〇〇することも明らかに!さっそくご紹介しますね。
Contents
おならが出やすい理由は3つ
さつまいもを食べたら、「おならがプゥ!」。マンガやアニメでも、よくありがちな展開なため、「さつまいも=おならが止まらない」というイメージを持つ人も少なくないのでは?
でもホントにさつまいもを食べると、止まらなくなるほどおならの量が多くなるのでしょうか?
調べてみると、さつまいもは確かに「おならの量が増えやすい食べ物である」ということがわかりました。その理由としては、下記のようなことが挙げられます。
1.食物繊維が豊富
2.消化まで時間がかかる
3.熱いお芋を頬張るとき、余計な空気を飲み込んでしまう
それではひとつひとつの理由について、掘り下げていってみましょう!
食物繊維が豊富
さつまいもには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は腸を刺激し、「ぜん動運動」(腸が伸びたり縮んだりする運きのこと)を活発にする働きがあるのだとか。そのように腸が動いているときに、おならのもととなるガスが発生しやすくなる。これが「おならが出やすくなる」と言われるひとつ目の理由です。
蒸したさつまいも100gの食物繊維の量は3.8g(食品成分データベースより)。食物繊維が豊富と言われる、「しいたけ(ゆで)」(4.4g)や「ひじき(ゆで)」(3.7g)と匹敵する含有量です。
消化まで時間がかかる
消化に時間がかかると、その分、腸内でガスが発生しやすくなります。
食物繊維が多いさつまいもは消化に時間がかかる食べ物。さらに、さつまいもに含まれるでんぷんも消化されにくい種類なのだそう。
「うらごしさつまいも」は赤ちゃんの離乳食などにも使われるので、消化がいいのかと思いきや、こんにゃくやれんこん、ごぼうにも匹敵する消化の悪さなのだそうです。
消化されにくい食べ物が体の中に入ったとき、腸は消化させるためにぜん動運動を活発化。前述したように、ぜん動運動が活発になると、発生するガスの量も増えてしまいます。
胃・小腸でも完全に消化されなかったさつまいもが、次に送られるのは大腸です。大腸では、消化しきれず残った分は、腸内細菌のえさに。それが分解される時に腸内ガスも発生します。
つまり、消化されにくいから
- ぜん動運動が活発化→ガスが発生
- 未消化分は腸内細菌が分解→分解時にガスが発生
で、おならのもととなるガスがたくさん生まれてしまうんですね。
スポンサーリンク
空気を飲み込んでしまう
食べ物を食べるとき、一緒に飲み込んでしまう空気もおならのもととなります。
熱々で食べるのがおいしい焼き芋も、空気を飲み込んでしまいがちな食べ物。熱いおいもを食べるとき、「はふはふっ!」となることって多いのでは?
口の中に入った熱いおいもを冷まそうと空気を口に含んだり、冷ますためにフーフーと息をふきかけたりすることを繰り返すと、多くの空気を飲み込んでしまいますよね。
飲み込んだ空気の一部は「げっぷ」となって体の外に出ますが、排出されなかった分は「おなら」に。そのため、熱々の焼き芋を食べるとおならが出やすくなる可能性もありますね。
さつまいものほかにもおならが出やすい食べ物はある!?
「さつまいもを食べるとおならが出る」理由を3つ紹介してきました。整理すると、さつまいもは
- ガスが作られやすい
(食物繊維が多いこと、消化が悪いこと) - 空気を飲み込んで食べてしまいがち
という条件が積み重なり、おならが出やすくなると考えられます。
でも、上記のような条件が重なるのは、「さつまいもを食べたとき」だけではないはず。例えば、下記のようなメニューを食べたときも、同じようにおならが出やすいのではないでしょうか?
(食物繊維が多いじゃがいも、消化が悪い牛肉、熱々のステーキという組み合わせ)
■熱々のラーメン
(消化が悪い脂たっぷりスープ・中華麺・脂身が多いチャーシュー・コーン、食物繊維が多いわかめ・もやし・ねぎなどの組み合わせ)
■熱々のおでん
(消化が悪い固ゆで卵・しらたき・こんにゃく・がんもどき、食物繊維が多い昆布・ごぼう巻・大根の組み合わせ)
■熱々のすき焼き
(消化が悪い牛肉と生卵、食物繊維が多いしらたき・ねぎ・えのきの組み合わせ)
サツマイモを食べて出るおならは臭くない!?
さつまいもだけでなく、いろいろな条件が重なると「おなら」が出やすくなることを紹介してきました。でも、さつまいもの「おなら」は、他の食材と比べ、「臭いにくい」という特徴があるそうですよ!
おならの臭い成分はいろいろありますが、臭いが強烈なのは、肉や豆類、卵などたんぱく質が豊富な食材を食べたとき。腸内で発酵分解されて、アンモニアや硫化水素・スカトールなどの臭い物質が作られます。
一方、さつまいもの主成分はでんぷん。たんぱく質と比べ、でんぷん分解時は無臭の炭酸ガスが多いので、あまりおならも臭わないのだとか。
また、さつまいもの皮に含まれるという「ヤラピン」という成分は、ガスの発生量を少なくする効果もあるそう。さつまいもを切ったとき、皮の近くから出てくる白っぽい液体が「ヤラピン」ですが、これはさつまいもの消化を助けると言われています。
消化がよくなるから、おならのもととなるガスの発生量も少なくなる。さつまいもを食べるときは、皮ごと食べるとおならが出にくくなるかもしれませんね。
まとめ
さつまいもとおならの関係について紹介してきました。ちょっと厄介者のイメージがある「おなら」ですが、言い換えれば大腸の働きが活発であることを示す健康な証拠。さつまいもを食べたときのおならは臭いにくいので、「ちょっとおならが恥ずかしい」という時でも気にせず食べることができそうですよ!
スポンサーリンク