麦茶ポットのヌルヌルがイヤ!なぜできる!?落とし方から予防策まで調べてみた

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麦茶ポットに何度か麦茶を入れているうち、ポットの内側やフタのパッキンが、何だかヌルヌルしてきた……。こんな経験はありませんか?

今回は、この麦茶ポットに発生する「ヌルヌル」について大調査!

  • 麦茶の容器に付くヌルヌルって何?
  • ヌルヌルが発生する原因
  • ヌルヌルが付いていた麦茶、飲んでも大丈夫?
  • 麦茶ポットのヌルヌルを防ぐには?

についてまとめています。麦茶のポットにヌルヌルが発生しているのを発見したときは、参考にしてみてくださいね。

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Contents

麦茶のポットに付くヌルヌルの正体は?

麦茶ポットを洗おうとしたら、ポットの内側がなんだかヌルっ!! そして、ポットのふたやパッキンにもヌメリが~!。

ギャー
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

どんだけ放置してたのさ!と突っ込みたくなりますね…。ああ、恥ずかしい。暑い夏は麦茶の消費量が急増するので、なくなりそうになったら水を継ぎ足し継ぎ足し、麦茶パックを入れることを繰り返していたら、なんだかすごいことになってしまったのでございますよ……。

ヌルヌルをよく見ると透明で、触ってみると粘度が感じられます。この正体は一体何なのか調べてみると、麦茶の成分を養分にして繁殖した雑菌の集団「バイオフィルム」であることがわかりました。

バイオフィルム、これ、原理としては、お風呂場の排水口やシンクの三角コーナーのヌルヌルと同じということを知って衝撃。

えっ!三角コーナーと同じ!?ヤダー!
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)
Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)
原理は一緒だけど、菌の種類は違うよ。歯周病の原因となる「プラーク」もバイオフィルムの一種なので、私たちの口の中にもバイオフィルムはあるのよ

麦茶のポットにできるバイオフィルムは、特に空気によく触れる注ぎ口付近やパッキンなどに多く発生するようですね。注ぎ口などで塊になったバイオフィルムが、つるんと麦茶の中に入ってしまうこともあると知り、ゾゾッ!

調べてみると、どうやらこのヌルヌル、飲み物の中でも特に麦茶は発生しやすいようです。続いては、麦茶にヌルヌルが発生しやすい理由について解説していきますね。

麦茶ポットにヌルヌルが発生する理由

ポットのふたや内側に付くヌルヌルは、麦茶の養分を栄養にして、細菌が繁殖したことが原因で発生します。実は麦茶は、緑茶やウーロン茶などと比べ、細菌の栄養になる養分(炭水化物など)が豊富。そのぶん、他のお茶と比べて変質しやすいのだとか。

雑菌は、冷蔵庫の中や空気中にも存在しているので、麦茶を煮出す段階で雑菌がいなくなったとしても、少しずつ少しずつ麦茶の中で増えていきます。また、煮沸消毒後、冷ますために常温に長時間放置しておくと、余計に雑菌が繁殖してしまうというデータも!

どうして?
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

細菌が繁殖しやすい温度は30度~40度。真夏に常温でその温度のまま放置してしまうと、せっかく煮沸消毒で雑菌が少なくなったとしても、空気中や容器に付いた菌が栄養たっぷりの麦茶の中で繁殖しやすくなるんです。

麦茶を煮出して作る場合は、氷水などで急冷し、人肌まで冷ましたらすぐに冷蔵庫に入れるのがポイント。

また、麦茶には、お茶に含まれている殺菌効果がある「カテキン」が含まれていません。これもヌルヌルが発生しやすい原因のひとつです。

麦茶にヌルヌルが発生しやすいのは、

  • 麦茶には、雑菌の栄養となる成分が多い
  • 煮出しの場合、常温で長時間放置すると雑菌が増える
  • 殺菌効果があるカテキンが含まれていない

といった理由があるようですね。

ヌルヌルのポットに入っていた麦茶は、飲んでも大丈夫?

雑菌の塊「バイオフィルム」やら、麦茶の変質やらと聞くと、そんなポットに入っていた麦茶、飲んでも大丈夫かなあ……なんて思っちゃう
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

喉が渇く夏、容器のぬめりなど確認しないで麦茶を飲んでしまうことってありますよね。

完全に腐ったものでなければ、「腹痛」「嘔吐」「下痢」といった健康被害につながる可能性は低いと思われるので、それほど神経質にならなくてもよいのではと思いますが、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者、体力が落ちているときは飲むのをやめた方がよさそう。

また、食中毒が心配な時期は、ヌルヌルがなくても、麦茶に濁りがあったり、酸味や土臭さなど味の変化があったら、こちらも飲むのをストップした方がよさそうです。

麦茶ポットのヌルヌルを取るには?

麦茶ポットに付いてしまったヌルヌルは、どうしたらきれいに落とせるでしょうか。「できれば触りたくない!」という人のために、触らずとも落とせる方法もご紹介。あわせて、試してみたけれどいまいちだった方法についてもまとめました。

おすすめの方法

台所用の食器用洗剤を使って落とす

なんのひねりもないですが、シンプルにスポンジに食器用洗剤を付けて洗う方法です。水洗いでは落ちない雑菌も、食器用洗剤で落とすことができます。

卵の殻を使って落とす

「できればヌメヌメには触りたくない」「洗いにくい細い麦茶ポットを洗いたい」時におすすめなのが、卵の殻を使って落とす方法。卵の殻に含まれる「炭酸カルシウム」の力を使ってヌルヌル汚れを落とします。

卵の殻は細かく砕いて、麦茶ポットの中に入れます。直接手でもんで砕いてもいいですが、つぶすとき手のひらが案外痛いので、ビニール袋などに入れてスプーンの背でつぶすと楽ですよ。

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1リットル入りのポットだったら、3~4個ほどの卵の殻を入れます。ポットの1/3くらいのお湯(80度以上)を加え、しばらくそのまま置いて冷まします。

炭酸カルシウムは80度以上のお湯を加えると、酸化カルシウムと二酸化炭素が発生するという性質があります。酸化カルシウムはアルカリ性なので、酸性の汚れであるヌルヌル汚れと反応し、中和され、汚れが落ちるんです。

人肌程度までに冷えたのを確認したら、ふたが閉まっているのを確認した上で、1分ほどポットを振って、汚れを落とします。

■注意
お湯が熱い状態で、ポットを振らないように注意してください!麦茶のポットって、意外とすき間が空いているものって多いですよね。お湯が熱い状態で振ると、お湯が漏れてやけどをしてしまうという危険性も!必ずやけどの心配がない温度まで冷ましてから、ポットを振るようにしてください。

1分ほど振った状態がこちら。

透明だった水が白く濁ってる!
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

細かく砕いた卵の殻は、クレンザーのようにヌルヌルを掻き出すという役目も果たしてくれています。ヌルヌルが取れたらその後、水でよくすすぎ、容器を乾かします。

卵の殻を使う方法は、ヌルつきがそれほどひどくないポットにおすすめ。ふたやパッキンにびっしり付いたヌルヌルの場合、スポンジなどで仕上げ洗いするというひと手間が必要です。

漂白剤を使って落とす

かなりヌルつきがひどい場合は、漂白剤がおすすめ。特にゴムパッキンや、部品の細部に入りこんだヌルヌルは手強いので、卵の殻や洗剤での除去には限界があるんです。漂白剤だと除菌もしっかりできるので、その後に作る麦茶も安心して飲めますね。

漂白剤は、「キッチンハイター」「キッチンブリーチ」がおすすめです。

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パッキンだけをきれいにするのであれば、泡状の漂白剤を使うと手軽です。

ちょっといまいちだった方法

クエン酸と重曹を使って落とす

排水口のぬめりやパイプ詰まりなどを解消するエコな方法として紹介されている「クエン酸と重曹」。あちこちで絶賛されているので実際に試してみたのですが、麦茶ポットのヌルヌルにそれほどの効果は感じられませんでした。

確かに発泡はするんですが……

しばらく放置しておいても、絶賛されているほど、ぬるつきがきれいにならなかったんですよね。「モコモコ」と激しく泡立つものの、泡立ちの時間もそれほど長くありません。

漂白剤みたいに、しばらく漬けてみたらいいんじゃない?
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

1時間以上漬けておくという方法も試してみたのですが……。ほとんど変化はありませんでした。

結局、最後はスポンジでこすり、仕上げ洗いをしてヌルヌルを取るという方法を取りました。

はじめから、スポンジで洗えばよかったのに
おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

そうなんですよ。全く無駄ではないとは思うのですが、わざわざクエン酸と重曹を購入してまですることではないのでは?というのが正直な感想です。

麦茶ポットの「ヌルヌル」を防ぐには?

麦茶ポットのヌルヌル取り、いろいろ試した中で、一番手軽で効果が感じられたのは「漂白剤」でした。手に負えないほどのヌルヌルになってしまう前に、麦茶ポットの手入れをきちんとしておきたいですね。そこでヌルヌルを防ぐための方法を紹介します。

■麦茶ポットのこまめな手入れ
これ、基本の中の基本ですね。麦茶を飲み終わったら、ふたもパッキンも容器もしっかり洗い、乾燥させてから新しい麦茶を作ります。

■麦茶パックは清潔な場所に保存する
意外と盲点になりがちなのが、麦茶パックの保存方法。

高温多湿な場所(ガス台下など)に、密封せず保存しておくと、麦茶パックに雑菌やカビの胞子が付いてしまうこともあります。そんな麦茶パックで作った麦茶は雑菌が繁殖しやすく、ヌルヌル発生の原因に。

■麦茶を作ったら、できるだけ早く飲む
麦茶は、どんなに保存状態に気を使っても、雑菌は増えてしまいます。麦茶は変質しやすいので、冷蔵庫に入れるとしても、2~3日以内に飲み切るようにします。

■継ぎ足して麦茶を作らない
水出しで麦茶を作るとき、ついやりがちなのが、残り少なくなった麦茶にお水と麦茶パックを入れる「継ぎ足し」。残っていた麦茶の中の雑菌が増えている可能性があるため、麦茶は最後まで飲み切り、容器を洗ってから作るようにします。

まとめ

麦茶ポットにできるヌルヌルについてざっくりまとめると、

  • ヌルヌルは、雑菌が繁殖した「バイオフィルム」
  • そのまま放置すると、カビが生えてしまうこともあるので、気付いたら容器をきれいに洗浄!
  • ヌルヌルは漂白剤、台所洗剤、卵の殻を使った洗浄方法がおすすめ
  • 清潔な容器を使い、麦茶は早めに飲み切るのもヌルヌルを防ぐために有効

おいしく麦茶を飲むために、予防を心掛けておきたいものですね。

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