衣替えで久しぶりに半袖のワイシャツを取り出したら、首回り(襟もと)が何だか黄ばんでる……。そんな経験はないですか?
着古したシャツなら諦めは付くけれど、数回しか着ていないシャツや、学校指定の高いシャツが黄ばんでしまうとショックは大きいです。
そこで今回は、どうにかしてこの黄ばみをきれいにすることができないか実験!石鹸や漂白剤などを使っていろいろ試した中で、黄ばみ取りに有効と思える方法がわかりました。
ほんのちょっとの手間で蘇る白さ!「黄ばんでるし、もう処分するしかないのかな……」と諦めてる方は、ぜひお試しくださいね。
Contents
3種類の黄ばみシャツを試してみた
今回、試したのはこの3種類のシャツ。いずれも首回りの黄ばみがとても目立ちます。
■衣替えの時に発見した黄ばんだシャツ
子どものスクールシャツです。冬服に変わるタイミングで家で洗濯し、そのまま収納ケースで保存したものです。襟全体がもわーんと黄ばんでいます。
■洗濯して3年後、久々に手に取ったら、黄ばんでいたシャツ
家で洗濯し、着る機会もなくそのまま収納ケースに入れっぱなしだったシャツ。
画像だとわかりにくいのですが、数年越しの黄ばみは黄色を通り越して、薄いオレンジ色に進化(?)しています。
■クリーニングに黄ばみ取りをお願いしたのに黄ばんでしまったワイシャツ
2年前、黄ばみが気になりクリーニング店にお願いしたシャツです。持ち帰ったあとにクローゼットに吊り下げておいたら、知らぬ間にまた黄ばんでいました。
汚れた部分をアップにした画像がこちら。
ん~、悔しいことに画像だとそれほど黄ばみは目立ってないなあ…。でも実物はかなり黄ばんでいて、見ていると汗臭さが漂ってくるような気がするほど。
特に、「3年後のシャツ」「クリーニングに出したシャツ」は色も濃く、一瞬、「処分して買いなおした方が早いのでは?」という思いも頭をよぎったほどです。
これらのシャツを白くするために、試した方法は以下の通り!
- 洗剤に着けおき
- 酸素系漂白剤を使う
- 魔法水(シミ取り用洗剤)を使う
- ウタマロ石鹸を使う
この中で、私が効果があると感じたのは「酸素系漂白剤を使う」「魔法水を使う(シミ取り用洗剤)」でした。試す中で感じたのは、いずれもちょっとしたコツが必要なこと。コツのある・なしではかなり効果が違ってくるんです。
次の項目では、具体的な洗い方をコツとともにご紹介。どのくらいきれいになるのか、ビフォーアフターの画像もアップしますね。
効果があった黄ばみ落としの方法
酸素系漂白剤を使う
比較的軽い黄ばみに効果があったのが酸素系漂白剤です。
酸素系漂白剤は、過酸化水素や過炭酸ナトリウムが主成分。塩素系とは異なり、色柄ものにも使えます。液タイプ・粉タイプなどいろいろな商品が発売されていますが、私は今回、粉タイプのオキシクリーン(アメリカ製)を使いました。
試したのは「衣替え時に発見した黄ばみ汚れ」。
オキシクリーンをバケツに入れ、そこに60℃のお湯を入れます。オキシクリーンの場合、後ほど説明しますが、この60℃というのがポイント。かなり熱いので、やけどには気を付けてくださいね。
シャワーでお湯を入れると、いい具合に粉が攪拌されて、勢いよく泡立ってきますよ。底には粉がたまるので、棒などでよくかき混ぜて溶かします。
黄ばんでいる部分を、オキシクリーン液に浸します。酸素系漂白剤は、だいたい6時間を過ぎると効果がなくなるそうなので、そのまま6時間放置しました。
放置している間は、お湯の温度が急激に冷めないように、バケツにフタ(ない場合はフタのようなもの)をかぶせておきます。
6時間後、シャツを取り出すと……。
おお~!なんとなーく黄ばみがうっすら残っているようにも見えるけど、漂白前と比べるとかなり消えています!
その後、よくすすぎ、乾かして仕上げます。漂白前のものと比べると……。
酸素系漂白剤、使ったことはあるけれど、あまり効果が感じられなかったという人もいるのでは?私もその一人でした。40℃くらいのお湯を使って洗っても効果はいまいち。それならと、もう少し高い温度のお湯を使ってみたら、これがびっくりするほど汚れ落ちが違うんです!
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酸素系漂白剤を使うときは、漂白剤に使用されている酵素が活性化しやすい温度のお湯を使うことが大事。これまであまり汚れ落ちが実感できなかったという場合、お湯の温度を若干高くして試してみてもいいかもしれません。オキシクリーンの場合、60℃が汚れ落ちもしやすい温度だと感じています。
でもデリケートな素材の服は高温だと傷んでしまう可能性が高いため、素材を確認の上、お試しくださいね。ちなみに、今回試したシャツはポリエステルと綿の混紡でした。
魔法水を使う
ちょっと手ごわい黄ばみには、「魔法水」を使います。「魔法水」とは、液体の酸素系漂白剤に、重曹と台所用の中性洗剤を加えたもの。時間が経ったシミ汚れも、びっくりするくらいきれいになるんですよ!
魔法水を使ってシミを落とした記事はこちら↓
「魔法水」の材料は下記の通り。3つの材料でできるので手軽です。
<材料>
・食器洗い用洗剤……3滴
・重曹……小さじ1
・酸素系漂白剤(液体)……小さじ3
プラスチックの容器などに、重曹を小さじ1、酸素系漂白剤小さじ3、台所用中性洗剤を3滴入れて、数回混ぜると出来上がり。保存はできないので、その都度作ります。
バスタオルなどの上に黄ばんだシャツを置きます。シャツの黄ばんでいる部分に魔法水をのせます。いらない歯ブラシなどでトントンと叩き込み、そのまま10分放置します。
最初のうちは全然きれいになっている感じがしませんが……。時間が経つにつれ、だんだんと黄ばみが薄くなっていきます。
それでも黄ばみが落ちない場合はスチームアイロンの出番!
スチームを当てると、漂白剤に含まれている酵素が熱で活性化し、漂白効果が高まるのだそう。
魔法水だけではちょっと黄ばみが残っていたシャツですが、スチームを当てていくと、少しずつ白さが増していきました。
その後、よくすすぎ、干して乾かして仕上げます。かなり黄ばんでいたシャツですが、ほとんど目立たない程度まで白さが回復しましたよ~!
スチームアイロンがない場合は、魔法水を使ったあとに、オキシクリーン液(60℃のお湯で溶かしたもの)に漬け置きし、「魔法水」「オキシ液」のダブル使いでもOKです。
効果がいまいちだった洗い方
いくつかの洗い方を試してみた中で、あまり効果が感じられなかったのは「洗濯液(合成洗剤)に漬け置き」「ウタマロ石鹸」でした。
洗濯液に漬けこんだあと、ウタマロ石鹸でこすり洗いもしてみましたが、ほとんど黄ばみに変化はなかったです。まだ服に付着してそれほど時間が経っていない汚れなら落ちる可能性は高そうですが、1年以上経過した黄ばみ汚れは頑固ですね。
ウタマロ石鹸は、頑固にこびりついた黄ばみ落としは難しいかもしれませんが、日常的な襟そで汚れ落としには便利に使えると思います。
黄ばみの原因ってなに?
今回、無事に落とすことができた黄ばみですが、この原因は一体何なのでしょう?調べてみたところ、「洗濯で落ちなかった皮脂やたんぱく質などの汚れが酸化したもの」ということがわかりました。
皮脂・たんぱく汚れはとても頑固。繊維にこびりついて洗濯でもなかなか落とすことができないそうです。ある実験では、通常の洗濯を200回以上繰り返しても、皮脂やたんぱく質は衣類に残っていたというデータがあるのだとか。
こうした残った汚れが空気中の酸素と化学反応をおこして酸化して黄ばむ。洗ったばかりの状態ではきれいに見えますが、時間の経過とともに隠れていた汚れが酸化し、黄ばみができてしまうようです。
それでは、クリーニング店で黄ばみ汚れをお願いしたシャツが、再び黄ばんでしまったのはなぜなのでしょうか。
黄ばみ汚れ落としはドライクリーニングでお願いしました。しかし、ドライクリーニングは有機溶剤を使って脂汚れは落とすことができるものの、汗やたんぱく汚れといった水溶性の汚れは不向き。皮脂の黄ばみは取れたけれど、落ちていなかったたんぱく汚れが時間の経過とともに酸化し、黄ばみとして出現してしまったようです。
黄ばみが酸素系漂白剤や食器用洗剤で落ちる理由
今回、黄ばみ落としに酸素系漂白剤と魔法水を使いました。なぜ普通の洗剤では落ちず、この2つの方法ではきれいになったのでしょうか。
前述したとおり、黄ばみ汚れの原因は皮脂とたんぱく質の汚れ。
皮脂は酸性なので、反対の性質を持つアルカリ性の洗剤を使い汚れを落とします。また、頑固と言われるたんぱく汚れですが、たんぱく質もアルカリによって構造がゆるくなったり、分解されるという性質を持っているのだそう。
今回、黄ばみ落としに使用した「酸素系漂白剤」や「魔法水」で使った洗濯洗剤は弱アルカリ性。これらの働きによって、皮脂やたんぱく汚れが落ちるというわけですね。
また、魔法水で使う食器用洗剤は、カレーや揚げ物などお料理の油汚れ(脂汚れ)を取り除く効果が高いですよね。そのため、一緒に使うことで、黄ばみ落としの効果がグンと高まるようです。
黄ばみを予防するには?
着ようと思っていたシャツが黄ばんでいたら大ショック!ちょっとしたケアで黄ばみを防ぐ方法があるようなのでご紹介しますね。
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- 一度着た服は、できるだけ早めに洗う
皮脂やたんぱく汚れがこびり着く前に、皮脂・たんぱく汚れの除去に適したアルカリ性の洗剤で洗います。こすり洗いや漬け置きも効果的ですよ。
- 一度着た服は、できるだけ早めに洗う
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- シャツの襟もとにベビーパウダーをはたく
皮脂や汗を吸い取る効果があるというベビーパウダー。シャツの襟もとにはたいておくと、パウダーが薄い膜となって、服に付着する皮脂汚れなどを防ぐことができます。
- シャツの襟もとにベビーパウダーをはたく
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- 襟もとに糊付けしておく
ベビーパウダーと同様に、襟もとの糊付けも服に汚れを防ぐ薄い膜を作るのに有効です。
- 襟もとに糊付けしておく
- 定期的に魔法水でケアする
隠れていた汚れが酸化し、黄ばみ始めるのは3カ月くらいからだそう。2~3カ月に1度は魔法水や酸素系漂白剤を使って洗濯し、汚れの酸化を防ぎます。
まとめ
いつのまにか出現するシャツの黄ばみ対処法についてご紹介しました。漂白剤と台所用の洗剤があれば簡単にできる方法なので、ぜひ試してみてくださいね。黄ばみができた時だけでなく、予防法としても使えます。
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