だんだんと寒暖差が激しくなり、あったかい食べ物が恋しくなってきましたね。
秋の味覚のひとつといえば「焼き芋」。今はスーパーやコンビニでも販売されていて、その香ばしい香りに引き寄せられてしまう人も多いはず。
家でも作れたらいいけれど、オーブン?フライパン?魚焼きグリル?と何で作ったらいいのか悩みますよね。
特にオーブンだと、温度設定などもちょっと難しそう。そんな時にちょうど、子どもが学校の芋ほりでさつまいもをたくさん収穫してきました。
これは試すしかない!と、家でオーブンを使い、おいしい焼き芋を作るために試行錯誤。その結果、おいしい焼き芋を作ることができましたよ~!
今回はその結果をご紹介したいと思います。
フライパンで簡単に作る方法はこちら。フライパンでもねっとり系が焼けましたよ♪
Contents
おいしい焼き芋に適した温度は65~70度
最初に、焼き芋をおいしく焼き上げるコツを調べてみました。
いろいろな焼き芋の作り方を紹介しているサイトを巡回していると、加熱温度は「160度~220度」とバラバラですが、共通して「65度~70度」というワードが出現します。
なぜその温度が出てくるのか。調べているうち、下記のようなことがわかりました。
- 65度~70度は、さつまいもに含まれるβ‐アミラーゼという酵素が活発になる温度だから
- β‐アミラーゼの働きで、でんぷんが甘い成分(麦芽糖など)に変わるから
- 電子レンジで一気に加熱すると、β‐アミラーゼが働きにくいから
つまりは、β-アミラーゼ活発に働く温度をキープして焼き上げると甘く焼きあがるということですね。どうやら、加熱温度が肝のようです。
続いて、加熱時間についてみてみましょう。加熱時間はレシピによって「60分」というものもあれば、最長でなんと「6時間」というものもありけっこうバラバラです。
おやつとして作るなら、早く作れるに越したことはないので、私は間を取って2時間で試してみることにしました。
あれこれ試して発見したベストな温度と時間
おいしい焼き芋を作るのにポイントとなる温度は、さつまいもを「65度~70度」に保つこと。
ただ、冷えているさつまいもをうまくこの温度帯まで上げて、キープし続けるのがなかなか難しいんです^^;
70度で2時間以上加熱したレシピを試しましたが(下のZIP!のレシピ)、かなり固く、甘さも期待していたほどではありませんでした。
でも、あれこれ試行錯誤したところ、さつまいもの中心部を「65度~70度」に保つオーブンの温度設定と時間を発見しましたよ!
ちょっと面倒かもしれませんが……
- 塩水に3時間漬ける
- 200度のオーブンで30分焼いて取り出す。そのまま15分置いて冷ます
- 150度のオーブンで30分焼いて取り出す。そのまま15分置いて冷ます
- 110度のオーブンで1時間半焼く
です!
なぜこの方法になったのかというと……
- まずは「さつまいもに火を通す」ために200度で加熱
- 中心温度が65度~70度になるのを待ち、それをキープするために温度を下げて加熱したから
たどり着くまで、失敗しまくりでしたが、その甲斐あってメチャクチャ甘い焼き芋ができましたよ!
これだけでは納得しない人も多いはず!ということで、私が実践したことを全部ご紹介するとしましょう。
美味しい焼き芋を2段階の温度調節で作る
<材料>
・さつまいも
・塩
・水
学校の芋ほりで収穫したものなので、芋の品種はわかりません。けっこう形は崩れているし、色もお店で並んでいるものと比べると黒ずんでいます。
要するに、子供たちが愛情いっぱい育てたものだけどブランド芋ではなく、どこでも普通に入手できるお芋ってことですね。
<作り方>
・さつまいもを塩水(水1リットルに塩大さじ1杯)に3時間ほど漬けておきます。これはテレビ番組で「さつまいもを塩水につけておくと、甘さが引き立つ」という情報を知ったから。
・塩水を拭き取り、オーブンの天パンに並べます。
焼き方を見ると、
- そのまま焼く派
- アルミホイルに包む派
- 濡らした新聞紙(またはペーパータオル)で巻き、アルミホイルで包む派
の派閥に分かれるようですね。「濡らした新聞紙で巻き、アルミホイルで包む」を絶賛する口コミもあるのですが、わざわざ新聞紙を出して濡らして巻くのも面倒くさい……。
ものぐさ派な私は、今回は「アルミホイルに包む」と「そのまま焼く」の2パターンで試してみることにしました。スーパーで売ってるのも、そのまま焼いてますしね。
・オーブンに芋を入れたあと、予熱なしで200度で加熱。
何で200度という温度設定かというと、「スーパーの焼き芋器の温度は、およそ200度」という情報を見たので参考にしたまでです。もしかしたら、もう少し低い温度でもいいのかもしれません。
予熱なしでオーブンに入れた理由は、「熱々のオーブンにお芋を入れると、表面だけ焦げてしまう」という情報を見たので、じっくりと庫内で温度を上げていく方法にしました。
スポンサーリンク
また、「90度以上で加熱しないと、生煮え状態になっておいしくない」という情報も発見。そのため、しっかりと中心部まで火が通る温度設定としました。
・30分後、取り出します。
30分後、オーブンから一度お芋を取り出します。
お芋に竹串を差してみると、若干固さは残るものの、中心部まで入っていきます。どうやら火は通っていて、生焼けの状態ではないようです。
中心部の温度を計ってみます。βアミラーゼが活発になる温度より高い80度以上になっていました。
βアミラーゼが活発になる70度に下がるまで、しばしオーブンの外に出し、冷まします。15分くらいでしょうか。
ちなみにこの時の室温は24度でした。冷え冷えのキッチンで試す場合は、もう少し冷ます時間を少なくしてもいいと思います。
温度が70度以下に下がったのを確認し、今度はオーブンの温度を150度に下げて加熱してみます。
そして30分後、再びオーブンから取り出します。中心部を計ると、あああ、再び80度以上に上がってしまっていました~~!! 150度では温度が高いようですね。
再び中心部が70度に下がるまで放置し、次は110度で加熱してみます。
110度というのは、うちのオーブンが設定できる一番低い温度。もしも70度に温度設定できる機種であるならば、それを利用した方が確実かもしれませんね。
30分後、また取り出します。中心部を計ると、おおっ!65度超えとちょうどいい温度です。ではこのまま、加熱を続けてみよう!
1時間半加熱し続けてみました。
焦げていたらどうしようとドキドキしつつオーブンの扉を開けると、なんと~~! よくスーパーの焼き芋コーナーに広がる「あの香ばしい甘い匂い」がしますよ、奥さん!
焼きあがったお芋は、生の状態と比べると、水分が飛んだのか一回り小さくなっています。ほら、皮にシワができてます。指で押すと、やわらかい。
アルミホイルで包んだ方は、開けるとお芋の表面が水分でビショビショになっていました。これだけ水分がお芋に含まれていたんですね。
早速お芋の両端をつかみ、割ってみます。ホックリ! それだけではなく、艶もある仕上がりです。皮には、焦げ目も付いてますよ。
食べてみましょう。おおっ! ホクホクしているのですが、ねっとりさも感じられて、皮の焦げ目のところがまたウマい!
明らかにレンジでチンしたさつまいもや、ふかし芋とは違い、「焼き芋」の味です。
びっくりしたのが、さつまいもの甘さ。
いつも、スイートポテトにするときは、さつまいもにお砂糖を加えて作るのですが、この焼き芋、砂糖を使っていないのにスイートポテトを凌駕する甘さ!!!
別にブランド芋など使っておらず、学校の芋ほりでとれたさつまいもですよ。ここまで甘くなるとはびっくりです。
この匂いに、子供たちも寄ってきました。いつもレンジで加熱したさつまいもの時は、少しバターを加えたり、甘さが足りないと砂糖を加えたりしてる子供も「甘い!」と大喜び。
あと、レンジ加熱の時は、サツマイモの皮を残すときもあるのですが、今回は皮も完食!「皮と実の間のとこがおいしい」そうです。
■さつまいもは、アルミホイルに包んだ方がいいの?
アルミホイルで包んだ方と、裸のまま焼いた方ですが、食べた感じ、あまり違いが判りませんでした。
強いていうなら、アルミホイルに包んだ方は、水分で少しだけ皮がフニャッとしてたかな?という程度。
わざわざ包むのも面倒くさいし、アルミホイルの節約にもなるし、私と同じ面倒くさがりの方は、別にホイルに包まなくても大丈夫だと思いますよ。
でもまあ、作っておいて何ですが、温度調整はちょっと面倒ですね。
今度は200度のオーブンで焼いたあと、一気に110度に下げて焼いたらどうかも試してみたいと思います。
まとめ
オーブンで作る焼き芋の作り方をご紹介しました。ちょっと温度調節が面倒ですが、できあがりの焼き芋のおいしさには感動します!
「芋掘りでこんなにサツマイモもらってきちゃって、困るわ~」なんて家庭があったら、ぜひとも試してみてほしい!と思いました。
スポンサーリンク