枝豆のさやは食べられるけれど注意点も…。天ぷらやポタージュにして食べてみた

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夏に旬を迎える食べ物のひとつ「枝豆」。今は冷凍でも販売されているので、季節問わず食べられますが、やはり旬の季節の枝豆のおいしさは格別ですよね。

おいしいし栄養も豊富なのでたくさん食べるのはいいけれど、問題は「さや」が多く残ること。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

生ごみの量も増えちゃうのよ……

そんな枝豆の「さや」ですが、なんと食べられるという情報を知ってびっくり!食べられるのなら、ゴミも減るし栄養も摂れるの一石二鳥。さっそく食べられるのか実験してみました。

こちらの記事では

  • 枝豆はさやごと食べられる?
  • 枝豆のさやの部分はどこ?
  • 枝豆のさやの栄養は?
  • 枝豆をさやごと食べるときの注意点
  • おすすめの枝豆さやレシピ
  • おすすめしない枝豆さやレシピ

について紹介しています。体を張った実験結果、どうぞご覧ください。

Contents

枝豆のさやを食べる上で注意したいこと

「枝豆のさやって食べられるの?」と疑問に感じる人も多いと思いますが、実際にさやを使って料理を作った私の正直な意見は

「食べられます!」

言い切ったね!

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

ただ、さやをおいしく食べるには、ちょっと注意が必要。いろいろと試した中でわかった注意点について説明していきますね。

さやは丸ごと食べられるわけではない

枝豆のさやは食べることは可能ですが、さやを丸ごと全部食べられるわけではありません。さやを分割して、食べられる部分・食べられない部分を分けたのがこちら。

一番上は、さやの内側にある薄い膜です。これが薄いプラスチックのような口当たり。尖ってるのでチクチクするし、いつまでも口の中にもぞもぞと残ります。

お皿の中央にあるのがさやの周囲にあるスジ。これもかなり固いです。頑張れば、水で無理やり流し込むことができなくもないですが、繊維質がのどにひっかかります。一番下がスジと薄い膜を取り除いたさやで、この部分は食べられます。

実は最初、「丸ごと揚げれば食べられる」という情報を知り、素揚げ&天ぷらにして食べてみたのですが……。

高温で揚げても、繊維質が口に残り、口当たりは最悪。正直に言うとマズいです。

揚げる温度を上げたり、時間をかけて揚げたりもしましたが、繊維質は口に残ったままでした。圧力鍋で加熱もしてみましたが、こちらもスジは固いままだったんです。

さやをおいしく食べるには、「食べられる部分と食べられない部分をあらかじめ分けておく」ことが必要です。

下ごしらえが意外と面倒

さやを食べるには、さやを「食べられる部分」「食べられない部分」に分けるというひと手間が必要と説明しましたが、これが面倒。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

もやしのひげ根を取るよりも手間がかかるイメージ

食べるための下ごしらえに時間がかかる

手間がかかるため、下ごしらえにそれなりに時間がかかります。私の場合ですが、1束の枝豆を下ごしらえするのに、30分以上かかりました(ゆで時間は除く)。

手間も時間もかかるのか~。それでも食べてみたいなあ。どうしたらいいの?

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

いろいろと注意点はありますが、それでも枝豆のさやを食べたいという人に向けて、下ごしらえについて説明していきますね。

枝豆のさやをおいしく食べるには?

枝豆のさやをそのまま食べると、口の中が不快な世界に染まることこと間違いなし。おいしく食べるには、ちょっとした下ごしらえが必要です。いくつか試した中でわかったポイントは下記のとおり。

■よく洗う

生の枝豆は、購入先によって泥や土が付いているものも。お店ではむき出しで販売されていることも多いですよね。また、流通している野菜は基準値以上の農薬は使われていないとされていますが、それでも農薬の付着が心配という人も多いはず。汚れ・泥・農薬を取り除くために、さやを食べる時はよく洗いましょう。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

農薬が気になる人は、有機栽培の枝豆がおすすめ

■さやの両端をはさみで切る

さやに熱を通りやすくするために、さやの両側をはさみで切り落とします。

■さやだけを別に茹でる

豆を食べるために茹でただけでは、さやはまだ硬くて食べられません。豆を取り出したあとに、もう一度茹でます。時間の目安としては、10~15分くらい。鮮やかな緑色ではなく、くすんだ緑になるまでしっかり茹でます。

■さやの内側の薄い膜を取る

さやを茹で終わった後、さやの内側に付いている薄い膜を取ります。なかなか引っ付いて取れない場合は、茹でたさやを一度冷凍します。凍らせて再解凍してから作業すると、ツルっと薄い膜だけ取れますよ。

■さやの周囲のスジを取る

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強烈なモゾモゾとした口当たりの原因は、周囲のスジ。さやえんどうの下ごしらえと同じようにしてスジを取ります。

この下ごしらえが終われば、不快な口当たりの原因となるものもなくなるので、おいしく食べられますよ。

続いてはこの下ごしらえが終わったさやを使ったレシピを紹介しますね。

おすすめの枝豆さやレシピ

ポタージュ

一番のおすすめはポタージュです。

さやを茹でる段階で、コンソメや玉ねぎとも一緒に煮込みます。玉ねぎ、さやが柔らかくなったタイミングで火を止め、さやの内側の薄い膜とスジを取ります。ミキサーにさや、ゆで汁(コンソメや玉ねぎが入ったもの)、牛乳を入れて攪拌。再び鍋に戻して、味を調えれば出来上がりです。

えっ!これ、さやの味なの?ちゃんと豆の味がする!

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

豆のコクもしっかり出ていてびっくり。夏は熱いポタージュではなく、冷製ポタージュにしても美味しいです。

ちなみに、薄い膜とスジを入れた状態でポタージュを作ってみましたが、ミキサーで攪拌しても固いスジと薄い膜はかなり残り、裏ごしが面倒でした。裏ごしの手間が面倒ではない人は、薄い膜とスジを取らずに作ってもOKです。

ポタージュを使ったクリームパスタ

ポタージュをソース代わりにして、ゆでたパスタにからめて食べるのもおすすめです。

色がきれいな緑ではないのは残念ですが、ベーコンやきのこなどを合わせてクリームパスタ風にしてもおいしそう。パスタの代わりにリゾットにしてもいいかも!

枝豆のさやのペペロンチーノ

下ごしらえをしたさやを、ガーリックオイルと唐辛子で炒めて、塩・こしょうで調味します。唐辛子がなかったので、今回はチリペッパーを仕上げにひとふりしてみました。

ピリ辛なので、お酒のおつまみにもぴったり。野菜炒めの具に使ってもいいかもしれませんね。

続いてはちょっと微妙な料理の紹介です。

さやごと味噌汁

枝豆をさやごと入れて味噌汁を作ると、「枝豆なのにカニの味がする」と言われている「さやごと味噌汁」。

テレビ番組でも取り上げられた料理なので、知っている人は多いようですね。でも実際に作ったところ、カニの味かどうかは……微妙。また、味噌汁を作る程度の加熱時間では、さやは硬くて食べられませんでした。

味噌汁の中には、水溶性の栄養素「コリン」「オルニチン」が溶けだすのだそう。それらを効率的に取るなら味噌汁という調理法もいいのかもしれませんね。

枝豆のさやに含まれる栄養素

最後に、さやに含まれる栄養素について。さやを食べるのであれば、どんな栄養が摂取できるのか気になりますよね。

枝豆の豆には、食物繊維やビタミンB1やビタミンB2、たんぱく質が多く含まれています。そのさやに含まれているのは、体内でビタミンAに変わるβカロテン、食物繊維。βカロテンは緑黄色野菜に含まれる色素成分で、抗酸化作用や免疫力アップの働きもあります。

油と一緒に摂取すると吸収率が高まる性質を持っているので、βカロテンを効率的に摂取するには、炒めものがおすすめ。ポタージュにするときはバターなどを加えるといいですね。

さやの農薬が気になる人は、有機栽培の枝豆を使うのもおすすめです。


まとめ

枝豆のさやについてざっくりまとめると

  • さやは食べられる。なかなかおいしい。ただし、調理前に工夫が必要
  • さやの薄い膜、スジは取っておく
  • 薄い膜、スジは、揚げても圧力鍋でも柔らかくならない
  • 枝豆のさやには、βカロテンや食物繊維が豊富
  • おすすめはポタージュ。パスタやリゾットに使っても
  • そのままの素揚げや天ぷらはおいしくない

枝豆のさやは、ちょっと下ごしらえに時間がかかるのがネック。でも、βカロテンや食物繊維を効率的に摂取できるので、時間と気持ちに余裕があるときにはぜひ再利用したい食材ですね。

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