カレーを温かいまま冷蔵庫に入れてはダメ?NGな理由と早く冷ます方法とは

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カレーを作りすぎて食べきれない~!2日目のカレーは危険と聞くし、早く冷蔵保存したいけれど、カレーが冷めるまで待つのも面倒。いっそ、カレーを温かいまま冷蔵庫に入れて、強引に冷やしてしまってはダメかなと思う人もいるのでは?

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

……ハイ!そう思ってました

でも実はその方法、カレーにとっても冷蔵庫にとってもよくない方法なのだそう。

今回の記事では


・カレーを冷蔵保存するときの注意点素早く冷ますコツ

  • カレーを早く冷ます方法
  • 常温で粗熱を取るのはNG
  • 何度まで温度を下げれば冷蔵庫に入れていい?
  • 温かいカレーを冷蔵庫に入れてはダメな理由

などについて調べてみました。肉じゃがやシチューなど、他の料理にも共通する点もあるので、参考にしてみてくださいね。

Contents

まだ温かいカレーを、冷蔵庫の中に入れてはダメな理由

カレーを温かいまま、冷蔵庫の中に入れてはダメな理由は大きく3つ。それぞれ説明していきますね。

冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材に影響が出る

冷蔵庫の温度は、食べ物の保存に適した2℃から5℃に保たれています。

しかし、熱いものをそのまま冷蔵庫に入れてしまうと、せっかく低い温度を保れていた庫内の温度が急上昇。もとの状態である2℃~5℃に下がるまでに、かなりの時間がかかってしまいます。適温で冷やされていた他の食材周囲の温度も上がってしまい、傷みやすくなるというリスクも出てきます。

カレーは温度が下がりにくい

とろみのあるカレーは、一度温まるとなかなか冷めにくいという性質を持っています。冷蔵庫で急激に冷ました場合、表面は冷めたものの、中心部分はま生温かいままということも。「生温かい=雑菌が繁殖しやすい」というわけで、冷蔵庫に入れたのに、雑菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。

電気代が余計にかかる

冷蔵庫は庫内の温度を2℃~5℃に保つようになっていますが、一気に温度が上がると、庫内を冷やそうと冷却機能がフル回転。冷蔵庫の負担も大きくなります。余計な電力を消費することにもなり、電気代もその分高くなってしまいます。

何℃くらいに冷めたらOK?カレーを冷蔵庫に入れるタイミング

熱いうちに冷蔵庫に入れてはダメな理由はわかりましたが、ではどのくらいまで温度を下げればいいのでしょう。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

よく粗熱が取れるまでという言葉を聞くけれど…

「粗熱を取る」というのは、熱々の状態のものを、40℃くらいの手で触ることができる温度くらいに冷ますこと。でも、この温度でもまだ冷蔵庫に入れるのは早いのだそう。冷蔵庫にも負担なく、他の食材にも影響がない温度として、28℃くらいまで冷ますのがベストです。

28℃って言われてもどのくらいの熱さ?数字で言われてもわからないよ

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

手で触れて、かなりぬるい……というか、ちょっと冷たいと感じるくらい。指先の温度が冷たい人は、手の甲に付けてみてくださいね。

粗熱を取るために、常温放置はNG

「粗熱は常温にそのまま置いておけば取れるんじゃない?」
「数時間置いて、タイミングを見て冷蔵庫に移そう」
「5~6時間程度放置しただけで、おなかは壊さないはず」


そう考える人も多いのでは?実は私も今まで、同じように考えていました。

でもカレーを調理したあと、常温にわずか2時間置いただけで、食中毒になるほど菌が増えることもあると知りびっくりです。常温に放置すると、食中毒の原因となるウェルシュ菌という細菌がカレーの中で増えてしまうのだそう。

「2時間とは大げさな……」と思うかもしれませんが、実際にその状態で食中毒になった事例が報告されているので、注意するにこしたことはないですよね。

ウェルシュ菌の増殖に最適な温度は40~45℃。その温度が長時間保たれると、爆発的に菌が増加するのだそう。

菌は熱に弱いんじゃない?食べるときに加熱すれば大丈夫なんじゃないの?

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

しかしこのウェルシュ菌、100℃以上の熱を加えても死滅しない芽胞を持つ細菌。いったん菌が増えれば、いくら加熱しても、ウェルシュ菌の芽胞は死滅しません。そのため、ウェルシュ菌を増やさないように、加熱調理後速やかに、菌が増殖しない温度までカレーを下げるかが大切になってきます。

子どもも大人も大好きなカレー。おかわり必至のメニューなのでたっぷり作ったのに、「あれれ?案外いっぱい残っちゃったな」なんてこともあるはず。...

次は短時間の間に、できたてのカレーを効果的に冷ます方法について紹介していきますね。

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冷蔵庫保存のために、カレーを早く冷やすには

保存のためにカレーを冷ますには、いくつかのポイントがあります。それは

  • 冷蔵庫に入れるまでに温度を28度くらいに冷ますこと
  • 2時間以内に冷ますこと
  • 空気に触れさせるために、かき混ぜて冷ますこと
Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

ん?かきまぜていいの?空気に触れさせたら、それだけ空気中の雑菌がカレーの中に入るからダメなんじゃない?

実は食中毒の原因となるウェルシュ菌は、空気が嫌いな嫌気性の細菌。酸素に触れると、死滅するという性質があります。だからカレーをよくかき混ぜ、空気に触れさせれば、増殖を防ぐ効果があるんです。

このポイントをおさえた冷やし方を、これから紹介していきますね。「氷も保冷剤もない!」時の方法も紹介します。

冷まし方その1 鍋ごと氷や保冷剤につける

鍋よりもひとまわり以上大きな鍋(フライパンが最適)の中にカレーが入った鍋を入れ、そのまわりに氷や保冷剤を入れます。

氷がたっぷりある場合は氷のみ使うのがおすすめ。氷に塩を加えると、グンと冷えるスピードが速くなります。

氷が少ししかない場合は、氷に水を加えて冷やします。保冷剤を使ってもOK!

カレーは、鍋のふたを開けて、かき混ぜながら冷やしましょう。空気に触れさせるという目的以外にも、鍋のフタに付く水滴をカレーの中に入れないようにするためです。

周囲の水が温かくなったり、氷が溶けてきたら、水や氷を加えて冷たさをキープします。

冷まし方その2 冷やしておいたバットにカレーを移して冷やす

冷凍庫や冷蔵庫であらかじめ冷やしておいたバットにカレーを移すという方法です。

冷たく冷えた平らなバットにカレーを広げることで、一気に空気に触れさせる&スピーディに冷やすことができます。こちらもバットの下に保冷剤などを敷けば、より効果がアップ!

デメリットといえば、バットを使う分、洗い物が増えてしまうことでしょうか。カレーを移すときに、ゴムベラやスクレイパーなどを使えばバットにカレーが残りにくいですよ。

カレーの保存方法

適温まで冷やしたカレーは、別容器に入れて冷蔵庫に保存しましょう。保存に適したものは下記のようなものです。

  • 素材:ステンレス・アルミ・ホーロー、ガラス製容器、プラスチック容器、ファスナー付きの袋
  • 形状:浅型、平らなもの

素早く冷やすために、容器は平らで浅いものがおすすめ。ファスナー付きの袋にカレーを入れる際は空気を抜き、なるべく平らにして保存します。

こうして冷蔵庫に入れたカレーは、3日ほど保存OK。それよりも長く保存したい場合は、冷凍で保存するのがおすすめです。

長期保存なら冷凍でもOK

2~3日以内に食べる予定があれば冷蔵保存が適していますが、それよりも長くなりそうなら、冷凍保存しましょう。冷凍保存に適した器は下記のとおり。

  • 素材:ステンレス・アルミ・ホーロー、プラスチック容器、ファスナー付きの袋、ガラス容器(冷凍OKなもの)
  • 形状:浅型、平らなもの

こちらも冷蔵と同様、早く冷えるように浅く、平らにして保存します。

冷凍する場合、気を付けたいのはカレーに使われている具材。じゃがいもや根菜類を使っている場合は、それらを冷凍前に取り除いたり、つぶしておくと、解凍後おいしく食べられます。ファスナー付き袋に入れた場合、上から指でつぶすという方法でもOKですよ。

どうして取り除いたりつぶしたりするの?

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

根菜類やじゃがいもは、冷凍すると食感が悪くなってしまうため。冷凍中に細胞の組織が壊れ、解凍後にスカスカ・ぐじゅぐじゅの口当たりになってしまうんです……。

冷凍保存したカレーの賞味期限は1カ月程度。ついつい入れっぱなしにして忘れてしまうことも多かったりしますが、容器に日付などを記入して、忘れないようにしたいですね。

冷凍・冷蔵したカレーの注意点

冷凍・冷蔵したカレーを加熱したものの、また食べきれなかった……という場合も注意が必要です。また常温に放置したままだと、ウェルシュ菌が増えてしまいます。

また、何度も冷やしたり加熱したりを繰り返すと、ウェルシュ菌だけでなく、他の菌もカレーの中に入りやすくなります。1回で食べきれる量だけ取り出して加熱するようにしましょう。

まとめ

カレーを温かいまま冷蔵庫に入れるときのコツをざっくりまとめると

  • 熱いまま冷蔵庫に入れない(他の食材が傷む可能性あり)
  • 常温で放置して粗熱を取るのはNG(食中毒の原因になるウェルシュ菌が増える)
  • 2時間以内に冷やす
  • 28℃に冷やしてから、冷蔵庫に入れる
  • 冷やすときはよくかき混ぜる

ついつい簡単なので、大量に作り置きしがちなカレー。適切に保存して、おいしく食べ切りたいですね。

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