先日、助手のおたま1号と一緒に、衣替えで押し入れの奥の方にしまっておいた服を引っ張り出してみた時のこと。
えっ!?いつもきちんと洗濯してから収納しているので、汚れが付いてるなんてことはないはず!
恐る恐る見てみると、なんとー!
汚れに気付かなかったのか、収納している間にシミが付いたのか?
どちらにしろ、お気に入りの服にシミができているのは悲しいし大ショック!
そういえばこれに限らず、新品のタオルなどにも、茶色いシミがポツポツ付いていることってありますよね。
何とか取る方法はないのでしょうか。
そこで今回は、しまっておいた服に茶色いシミがあった場合について大調査。
- 「ちゃんと洗ったのに」「新品なのに」シミができる理由
- シミができるメカニズム、シミの落とし方、予防法
まで調べてみました。
実際にシミ落としをしてみたところ、バッチリ落とすこともできましたよ。
私と同じように、衣替えの時に「ギャー!茶色いシミ!」と驚いた方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
試した茶色いシミ汚れはこの3つ!
こちらが今回発見された「茶色いシミ」の数々です。どちらも洗濯してから収納してます。
その1、コットンのTシャツ。フロントの目立つ部分にガッツリとシミが付いています。
その2、トレーナー。襟もとにかけて茶色いシミが付いています。
その3、スクールシャツ。これは新品で、一度も袖を通していないのに、なぜシミに?
画像では見にくいですが、オレンジのような、茶色のような3~5ミリくらいのシミがポツポツと付いてます。
今回のような茶色いシミの原因は何なのでしょうか。家でシミを落とすことができるのかも気になるところです。調べてみると、原因として考えられるものは3つあり、それぞれに応じた洗い方もあることがわかりました。順番に説明していきますね。
【原因1】汚れが酸化してシミができた
洗濯して汚れをきれいに落としたつもりでも、実は見えない汚れが繊維に残っている場合があります。その汚れが長期保管中、時間経過とともに酸化して茶色く変色してしまうことも。
洗濯で落としきれなかった頑固な皮脂や汗じみ、染み抜きが十分でないまま、収納してしまった場合などが当てはまります。
この落としきれなかった汚れがシミになるケース、ドライクリーニングに出した場合にもまれにあるようです。ドライクリーニングは、皮脂やファンデーションなど油汚れには強いのですが、汗などの水溶性の汚れは落とすことができません。ドライクリーニングしても取り切れなかった水溶性の汚れ(汗ジミや、酒・果汁など)が、シミになって後々出てくることもあるようです。
汚れが酸化してできたシミの落とし方
このように、時間の経過とともに眠っていた汚れが酸化して茶色く沈着してしまったシミには、「酸素系漂白剤」を使った洗濯方法がおすすめ!
酸素系漂白剤は、衣類の繊維や色柄を守って、シミだけを落とすことができる優れものなんです。
まずは「洗濯表示」タグをチェックして、酸素系漂白剤を使うことができる素材なのか確認してから始めます。漂白剤の使用ができるかどうかは、洗濯タグの下記のマークを参考にしてみてくださいね。
今回紹介するのは、簡単な「つけ置き」と、手作りのシミ抜き洗剤を使った方法。金属のボタンや飾りなどが付いている場合、酸素系漂白剤を使うと変色してしまうこともあるので、つけ置きは避けて、染み抜き洗剤で落としていきます。
酸素系漂白剤のつけ置き洗いで落とす
今回、使ったのは酸素系漂白剤のオキシクリーン(アメリカ製)です。
これまでも何度もオキシクリーンを使ってきましたが、60℃のお湯が最も汚れ落ちがよいと感じています。なので60度のお湯にオキシクリーンを溶かし、その中にシミが付いたシャツを入れました。
酵素が活発に働く温度をキープするために、バケツにはフタなどをかぶせてお湯が冷めないようにします。
酸素系漂白剤は、だいたい6時間を過ぎると効果がなくなるとのこと。つけ置き6時間後、ドキドキしながら、洗濯液からシャツを取り出してみると……なんと~!汚れが落ちています!
こちらがビフォーアフターの画像。かなり茶色く目立っていたシミですが、オキシクリーンにつけ置きしたあとは、すっかり見えなくなっていました。
コットン使用のTシャツの場合、酸素系漂白剤で十分シミがきれいになることがわかりました。普通の洗濯で落ちなかった場合、ぜひ試してみてくださいね。
オキシクリーンは水洗いできるぬいぐるみを洗う時も便利です↓
「魔法水」(手作りシミ取り洗剤)でシミを落とす
次はトレーナーです。
金属が付いている服は、オキシクリーンを使うと変色してしまう可能性があります。こちらのトレーナー、金属っぽいキラキラしている飾りが付いているので、つけ置きせず、シミ取りに大きな力を発揮するという手作りの「魔法水(シミ取り用洗剤)」を使ってみることにしました。
「魔法水」の材料は下記の通り。3つの材料でできるので手軽ですね。
<材料>
・食器洗い用洗剤……3滴
・重曹……小さじ1
・酸素系漂白剤(液体)……小さじ3
容器に重曹を小さじ1、酸素系漂白剤小さじ3、台所用中性洗剤を3滴入れて、数回混ぜると出来上がり。保存は効かないので、その都度作り、作りたての状態で使います。
次は、いらないタオルなどの上に、衣類のシミがある部分をのせ、シミの部分に歯ブラシで魔法水を塗っていきます。
最初は全然、きれいになっている気がしませんが……。
何度か繰り返すうちに、どんどんシミが薄くなっていきます。
時間をかけてトントンすること10分。シミがほとんど目立たないくらいになりました。ぬるま湯で洗剤をすすいで完成です!
こちらがビフォーアフターの画像です。
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このシミ取り洗剤は、今回の時間が経って汚れが酸化したシミのほか、食べこぼしなどのシミにも使えるそう。
使い切りタイプなので作り置きはできませんが、「中性洗剤・重曹・液体酸素系漂白剤」はストックしておくと、今後も便利に使えますね。
この「魔法水」は時間が経って黄ばんだワイシャツの汚れ落としにも使えます!
【原因2】カビが生えて茶色くなった
タンスやクローゼットの中は通気性が悪いことが多いもの。なので、その中にカビの胞子がある場合、カビの栄養となるタンパク質汚れ、温度、湿度などの条件が揃っていれば、新品の服にもカビが生えてしまいます。そのカビが酸化してしまうと、茶色いシミになることも。
こちらがスクールシャツに付いたカビが原因と思われるシミ。背中の部分にポツポツとシミができています。
カビの酸化でできたシミの落とし方
そんなカビが原因と思われる茶色いシミにも、効果を発揮するのは「酸素系漂白剤」です。60℃のお湯にオキシクリーンを溶かし、シャツをつけ置きします。
6時間後に取り出してみると……。
見事にきれいになってます~~~!
カビが酸化した汚れにも、酸素系漂白剤は有効なようです。ただ、今回試してみたのは、色が薄めの「シミ」。もっと色が濃く、数年経ったカビ汚れの場合、酸素系漂白剤でも太刀打ちできないかも……。
頑固なカビ汚れで酸素系漂白剤でも落ちなかった場合、クリーニング屋さんに相談してみてもいいかもしれません。
■洗濯洗剤や固形石鹸ではシミは落とせない?
「汚れが酸化したシミ」「カビが酸化したシミ」の両方とも、漂白剤を使用する前に、洗濯洗剤や洗濯用固形石鹸(マルセル石鹸など)を試してみました。
が、うっすらと「薄くなった?」という程度で、シミは残ったまま。残念ながら、きれいに落としきることはできませんでした。
【原因3】鉄サビが原因でシミになった
古い配管設備などから給水している場合、水道水に含まれる鉄サビが原因で服に茶色いシミができることもあります。洗濯で汚れは落とすことはできても、すすぎの時に水道水に入っている鉄サビは残ってしまうためです。
水道水だけでなく、衣類に付いている金属のファスナーやボタンなどがサビることにより、衣類に茶色いシミが付く場合もあります。
調べたところ、こういったサビが原因のシミには、「塩素系」「酸素系」に並ぶ第三の漂白剤「還元系」の漂白剤を使うのがいいとのこと。
還元系漂白剤とは、酸素を奪い取るはたらきを活用して色素を分解する漂白剤。鉄サビを落とす効果があるため、サビが付いた衣類の漂白やシンクのサビ落としなどに使えます。
代表的な商品は、花王の「ハイドロハイター」。価格は150gで200円ほどです。水道水の鉄さびが原因で付いたシミや、金属のサビが衣類について落とせない場合、使ってみるといいかもしれませんね。
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今回、漂白剤や重曹などを使用したシミ抜きの方法を紹介してきました。しかしシミができる原因はさまざま。中には複数の原因が重なり合っていることもあります。
衣類の素材によっても、適している洗剤や洗い方も異なるので、とても大事な衣類の場合は、クリーニング屋さんに持ち込んで、正確な判断をしてもらうのがおすすめです。
市販の「シミ抜き剤」を使うという方法も
洗剤や酸素系漂白剤を使ったり、手作り染み抜き洗剤を使う方法を紹介してきましたが、いろいろ試すのが面倒という場合もあるはず。そんなときには、「時間が経過したシミ」に特化したシミ抜き剤を使うのがおすすめです。
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衣類のシミを予防するには?
衣類を取り出したときに「シミが!!」と慌てないために、あらかじめシミを予防するお手入れをすることも大切。ここでは、シミを予防するポイントを紹介しますね。
服の洗濯はしっかり
「ちょっと着ただけだから、そのまましまっちゃえ」……なんて考える人もいるかもしれませんが、衣類は少しでも着用しただけで皮脂などの汚れは付いてしまいます。
そのため、衣替えの前は、しっかり洗ってカビの栄養となる衣類に付いたたんぱく質(たんぱく汚れ)を取り去ることがポイント。食べこぼしや汗汚れなどは要注意です。
クローゼットやタンス、押し入れの通気性をUP
通気性が悪い場所に長期間保管するとカビが生えやすくなります。カビの胞子は空気中に浮遊していることが多いので、一か所にとどまらないようにこまめに換気するなど通気性をよくします。
湿気を抑える
カビはジメジメした場所に生えやすいもの。こまめに換気できない場合は、できるだけ湿気を抑えて、カビが大好きな環境になるのを防ぎましょう。除湿器をかけたり、湿気取りグッズなどを使って、湿気がたまらないようにするのも効果的です。
防カビ剤や防腐剤などを使う
衣替えの時に、服と一緒にしまうものといったら防虫剤。防カビ剤効果がプラスされた「防カビ剤配合防虫剤」を使うのもおすすめですよ。
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まとめ
好きな服を着ようと思って、タンスをあけたらシミがあった。お出かけの直前だったりすると、テンションがガクンと下がってしまいますよね。出来る限りシミができないように心がけることも大切ですが、もしもシミを発見したときに「シミ消し」できる方法をちゃんと知っておくと安心ですよ。
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