扇風機だけでは暑さしのぎに物足りない時、凍らせたペットボトルと併用すれば、風がグンと涼しくなるというライフハックがありますね。この方法は涼しさがアップするだけでなく、除湿効果もあるのだとか。
そこで今回は具体的にどのくらい涼しくなるのか、どのくらい除湿できるのか、実際に凍らせたペットボトルと扇風機で試してみました。今回の記事では、
- 扇風機とペットボトルで実際にどのくらい冷たくなる?
- ペットボトルを置く場所は、前と後ろどちらがいい?
- 凍らせたペットボトルは簡易除湿器に。どのくらい水が溜まる?
- 凍らせたペットボトルを使うメリットとデメリット
扇風機と凍らせたペットボトルを併用しようと考えている方は、参考にしてみてくださいね。
Contents
今回実験した扇風機&ペットボトルはコレ!
今回、試してみた扇風機とペットボトルの組み合わせの様子です。こちらは扇風機の前に置くスタイル。
ペットボトルは500mlを2本使いました。「2Lのペットボトルを使う」という方法が多く紹介されていますが、ただでさえ冷凍庫がパンパンになる季節に、2Lのペットボトルを数本凍らせておくスペースがなく、500ml2本に。
でも500ml2本でも、十分効果は感じられましたよ
ペットボトルを凍らせた時間は、1晩ほど。熱帯夜になりそうな時は、朝のうちに冷凍庫に入れておけば、夜にいい感じに凍っていると思います。
補足情報ですが、水は凍らせると膨張するため、ペットボトルに入れる水は7分目程度にします。
また、ミネラルウォーターなどが入っていた柔らめのペットボトルを使う時は、冷凍庫内の凸凹のない場所で凍らせてくださいね。凸凹がある場所で凍らせると、凍る過程で形が崩れて、立てようとしても倒れてしまう形で凍ってしまう場合もあります。
また、ペットボトルの表面から水滴が出るので、それを吸わせるタオルやトレイは必須です。今回はトレイの上にペットボトルを置きました。
実際にどのくらい涼しくなるのでしょうか?次は実際の使い心地について紹介します。
扇風機とペットボトルでどのくらい涼しくなる?
この日の室温は32度。扇風機の前面にペットボトルを置いて、しばらくした状態で測ってみると、室温より1℃低くなっていました。
画像では、斜めから撮影しているので、32℃を超えているように見えますが、31℃を指しています
ただ、風を受けてみても、劇的に涼しくなったという印象はないんですよね。正直、「氷を使わない時より、涼しく感じる……かも…?」というあいまいな感想しか出てきません。
でも、扇風機の前面にペットボトルを置くので、氷が溶けるパキパキッとした音や、見た目から冷たそうな氷、したたる水滴など、視覚・聴覚からの影響が大。
風鈴やヒグラシの音を聞くと、涼やかな気持ちになりますよね。それと同じように、そのまま扇風機を回すよりも、涼しく感じるのは確かです。
次は扇風機の背面に置いてみます。こちらもしばらくして温度を測ってみると、前面に置いたときと同様に、室温より1℃低いです。
ただ、驚きなのが、前面に置いたときと比べると、後ろに置いた方がわずかながら「涼しく感じる!」。
扇風機は、後ろからの空気を取り込んで前に風を送る仕組み。ペットボトルで冷やされた空気が前面に流れて涼しく感じるのでしょう。また、前面にペットボトルを置くのに比べ、後ろに置いた方が受ける風が多くなるのも、涼しく感じる理由かもしれませんね。
前回、保冷剤と扇風機の組み合わせを試したときも、後ろに保冷剤を置いた方が、少しだけ涼しく感じました。扇風機の風を冷たくする場合は、保冷剤やペットボトルなどを後ろに設置するのがいいかもしれません。
扇風機とペットボトルの涼しさは、どのくらい持続する?
今回は、気温32℃の部屋に置き、風量「中」で実践。氷はどのくらい持つのか測ってみました。
扇風機の風が当たると、ものすごい勢いでペットボトルの氷は解けていきます。10分経ったところでペットボトルの様子を見てみると、すでに氷のサイズはひとまわり小さくなっていました。
約1時間後の様子。500ml2本分の氷はすっかり解けてしまっています。
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ペットボトルの氷が全部溶け切る時間を、前置き・後ろ置きで比べたところ、若干違うこともわかりました。氷が全部溶けた時間は、前に置いた場合は1時間、後ろに置いた場合は1時間10分。少しでも長持ちさせたい場合は、ペットボトルは後ろに置いた方がよさそうです。
今回は500mlペットボトルを使用したので、1時間以上持たせたい場合は、1.5~2リットルのペットボトルを使ってもいいかもしれません。長時間使いたい場合は、予備のペットボトルを冷凍しておくと安心ですね。
使ってみてわかったペットボトルを扇風機の近くに置くメリットとデメリット
実際に使ってみてわかったペットボトルと扇風機のダブル使いのメリット・デメリットはこちら。
■メリット
・電気代はかけずに、扇風機よりも若干涼しい風を出すことができる
■デメリット
・ひっくり返すと、掃除が大変
・涼しくなる時間は長くて数時間(500mlペットボトル2本だと1時間)。
・ものすごく涼しくなるわけではない
・涼しくなる範囲は直接風が届く距離のみ
正直な感想としては「期待していたほど涼しくない」。風が当たる場所も限定的なので、エアコン代わりに広い部屋で使用するという使い方は不向きだと思いました。
凍らせたペットボトルは、除湿器にも使える?
凍らせたペットボトルは、簡易除湿器としても使うこともできます。
冷えた空気に含まれる水が結露となって、ペットボトルのまわりに付く仕組み。その分、周辺の空気は除湿されるというわけです。
冬に窓ガラスに付く結露と同じですね
扇風機の前に、凍らせたペットボトルを設置しました。
1時間後、どのくらい水分が取れたかと言うと……。
トレイに溜まった水は90ml。なんと1時間で約1/2カップ分の水分を取ることができました。ペットボトルを交換して長時間使えば、かなりの除湿効果が見込めそう。
ペットボトルを置くだけという手軽さは魅力。電気代もかかりません。蒸し暑い時、部屋に置いておくと余分な湿気が取れるので、快適に過ごせそうです。除湿器を使うと、部屋の温度が上がり不快に感じることもありますが、凍らせたペットボトルだと、部屋の温度は上がらず除湿できます。
部屋の温度を上げずに除湿したい人は、扇風機&ペットボトルの組み合わせがおすすめ!
凍らせたペットボトルを除湿器代わりに使うメリットとデメリット
凍らせたペットボトルを除湿器代わりに使いましたが、メリットだけでなくデメリットを感じたことも確か。具体的には下記のようなものです。
■メリット
電気代不要
機械のように動作音がしないので静か
■デメリット
ひっくり返すと、掃除が大変
取れる量は除湿器には劣る
除湿器として使える時間は短い
このデメリットを補う方法を、次に紹介していくよ
このデメリットを補う方法を、次に紹介していくよ
扇風機&ペットボトル使用で注意したいこと
とても手軽に使える冷風&除湿方法ですが、デメリットを感じることもいくつか。そこで注意したいことや、デメリットを補う方法を考えてみました。
ひっくり返すとあと片付けが大変
ペットボトルには水滴が発生します。トレイの上にペットボトルを置いて使う場合、ひっくり返すとトレイにたまった水がこぼれて後片付けが大変。特に子どもやペットがいる場合、置き場所には注意が必要です。タオルなどと併用して、倒しても水がこぼれないように工夫するといいですよ。
ペットボトルが倒れることも
凸凹な状態のところでペットボトルを凍らせると、バランスが悪い氷になってしまうことも。その場合、解凍される段階でバランスが崩れ、倒れてしまうこともあります。やや硬めのペットボトルを使い、冷凍庫に凸凹がない場所で凍らせるのがおすすめです。
長時間使いたいときは、予備のペットボトルを用意
500ml2本だと、1時間で氷は全部溶けてしまいました。「風が涼しく感じる」「除湿効果」は長持ちしないので、長時間使いたいときは予備の凍らせたペットボトルを用意しておきます。
まとめ
扇風機とペットボトルを使った涼しさアップと除湿についてざっくりまとめると
・風は1℃ほど低くなるが、正直、涼しさはあまり変わらない
・どちらかというと、扇風機の後ろに置いた方が涼しく感じる
・凍らせたペットボトルは除湿にも使える
・涼しさアップ・除湿とも長時間は使えない。長時間使うときは、凍らせたペットボトルの交換が必要
・倒してしまうと片付けが大変なので、置き場所などに工夫が必要
除湿器として使う場合は、電源不要なので、アウトドアなどでも便利かもしれませんね。
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