部屋に置いてあるティッシュの箱やトイレットペーパーに、蟻が寄ってきたことはありませんか?
うちはトイレットペーパーに寄ってきたことがありました
蟻のエサになる甘いものや食べ物でもないのに、なぜ寄ってくるのか不思議ですが、どうやらティッシュに寄ってくる蟻たちは、「土の中」と勘違いしているようですよ。
今回はティッシュに蟻が寄ってくる理由や、蟻を防ぐ対策についてリサーチ。この記事では
- なぜ、ティッシュに蟻が寄ってくる?
- ティッシュに寄ってくる蟻の特徴
- ティッシュに蟻が寄ってこないようにするためには
- 蟻対策で注意したいこと
についてまとめています。ティッシュに蟻がたかって困るという方は、参考にしてみて下さいね。
Contents
ティッシュに寄る蟻は「ルリアリ」
蟻には、クロオオアリ、アミメアリ、イエヒメアリ、クロヤマアリといろいろな種類がありますが、箱ティッシュに寄ってくる蟻は、「ルリアリ」である可能性が高いそう。
・体長は2mm程度
・体色は黒色で、腹部に光沢がある
・雑食性・肉食性
・ハチの巣を襲うこともあるなど、攻撃性が高い
・枯れ枝や朽ち木、石の下などに巣を作る
よく公園などで見かけるクロオオアリの体長は約7~10mm。これまたよく見かける小型の蟻のアミメアリの体長も2.5㎜なので、それと比べるとルリアリはとても小さいですね。
もともと、ルリアリは気温が高い九州や四国といった本州中部から西日本に生息していた蟻。でも、最近は温暖化の影響などで、東日本でも生息が確認されています。
ルリアリは屋外だけでなく、体の小ささを活かして建物のわずかすき間から中に入り込むこともあります。そこから部屋の中に置いてあるPCや電気機器の中に入り、巣を作ることも!
内部に巣が作られたことで電気機器の回路がショートし、機械が故障してしまったというケースもあるそうですよ。
なぜ箱ティッシュに寄ってくる?
ルリアリが家の中に入ってくるのはわかったけど……。なぜ機械の中ではなく、ティッシュやトイレットペーパーに寄ってくるの?
ルリアリが巣を作る「機械やPCの中」と、「箱ティッシュの中」。これらで共通していることは、内部に光が届かず、暗いこと。これって、蟻が巣を作る土の中に似ていますよね。
蟻が寄ってくるものというと、「食べ物」を想像してしまいますが、どうやらルリアリはティッシュをエサとは認識していない様子。それよりも“巣を作るのに最適な場所”ととらえているようです。
ルリアリは、枯れ木や枯れ枝などの間に巣を作る習性があり作る性質がありますが、そう考えると薄い紙が重なっているティッシュやトイレットペーパーは、枯れ木や枯れ枝が積み重なっている様子とよく似てますね。
ティッシュは木材パルプから作られていることもあって、においや感触もルリアリにとっては似ていると感じるのかも
なぜ、ティッシュに寄ってくるかを考えてみると
- 内部が暗く、巣を作る環境と似ている
- 薄い紙が重なっている様子が、巣を作る環境と似ている
- 木材を思わせるパルプのにおいが満ちており、巣を作る環境と似ている
こうした点を考えると、ルリアリは箱ティッシュを巣作りに最適な環境と判断して、ティッシュの周囲に群がるのかもしれません。
アリを寄せ付けないようにするには?
ルリアリが巣にぴったりな環境だと目を付けたティッシュ。家の外ならまだしも、部屋の中まで侵入してくると困ってしまいますよね。せっかく巣にぴったりな場所を見つけたルリアリには申し訳ないですが、家の中に入ってこないように対策しましょう。
蟻が寄ってくる原因や理由を踏まえた上で試したい蟻の対策方法は下記のとおり
- 蟻の侵入経路を断つ
- 蟻のエサをしっかり取り去る
- 蟻の目的であるティッシュ類に対策を施す
- 蟻が嫌がるにおいやグッズで寄せ付けない
ひとつひとつ説明していきますね。
蟻のエサをしっかり取り去る
ルリアリは雑食性で、お肉なども食べます。家の中にルリアリのエサとなりそうなもの(砂糖、パンくず、ウィンナーやハム、調味料など)はしっかり取り去っておきましょう。
蟻の侵入経路を断つ
入ってきた蟻や蟻の行列などを観察し、蟻がどこから侵入してくるのか場所を特定します。窓やドアのすき間、通風孔、床下など、いろいろなところから蟻は入ってきます。ルリアリはとても小さいので、わずかなすき間から侵入してきますよ。
侵入経路がわかったら、穴やすき間をふさぐなどの処置をして、蟻がこれ以上入ってこないようにします。その上で、蟻が仲間を呼ぶために出すフェロモンのにおいを除去しましょう。においが消えることによって、蟻はエサや巣、仲間がいる場所がわからなくなります。
フェロモンのにおいはどうやって消すの?
洗剤などを使うほか、蟻が苦手なにおいが付いた水で拭き取るのも効果的。蟻が苦手なにおいの代表的なものは「ハッカ油」や「ヒバ油」なので、それを拭き掃除の仕上げに使うのもおすすめです。また、フェロモンのにおいを拡散させるベビーパウダーを蟻が発生する場所に撒くのも効果があります。
蟻の目的であるティッシュ類に対策を施す
蟻の目的は、ティッシュの中に巣を作ること。すでにティッシュに蟻が群がっているようであれば、ティッシュ一枚一枚に、蟻のフェロモンは付いています。勿体ないですがティッシュは処分するのがおすすめ。蟻が苦手なハッカ油などを染み込ませたうえで、ビニール袋などに入れて密封し処分します。
その上で、新しいティッシュを置く時には、ティッシュの周囲に両面テープなどを貼って蟻の侵入を防ぎます。ほこりが付いたり乾燥すると、粘着力が弱くなるので、時々粘着力をチェックし、必要ならば新しいテープに交換しましょう。
蟻が嫌がるにおいやグッズで寄せ付けない
先ほども説明したとおり、蟻はハッカ油やヒバ油などのにおいが苦手。蟻の侵入経路や入ってきそうな場所、ティッシュが置いてある場所に、苦手なにおいを発するものを置くのも効果的です。
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ハッカ油やヒバ油のほか、ゴムの臭いも蟻は苦手なのだそう。輪ゴムの束を侵入してくる場所やティッシュのそばに置くのもおすすめです。
蟻対策で注意したいこと
ルリアリはとても小さな蟻ですが、ハチの巣を襲うこともあるなど攻撃性が強い蟻。ティッシュに付いたルリアリを駆除しようと、直接指で触れたりつまみだそうとすると、噛みつかれる場合もあります。皮膚がまだ薄い小さい子どもは、近くに寄らないようにした方がいいでしょう。
蟻の苦手なにおいの「ハッカ油」ですが、においが消えやすいという特徴もあります。ハッカ油を使うときは、こまめに香りを補うようにすると効果的。また、原液をそのまま使うととても刺激が強いので、薄めて使うことを忘れずに。
市販の駆除剤を使うこともおすすめ
侵入経路を確認し、さまざまな方法を試してみても、一向に蟻が減らないという場合は、市販の駆除剤を使ってみても。蟻だけにピンポイントに絞った駆除剤なので、しつこいルリアリには効果的かも。ドラッグストアやホームセンターでは、いろいろな駆除剤が販売されています。
巣の中にいる蟻を駆除する殺虫剤。蟻が付いたティッシュを屋外に移動させてから使うといいかもしれません。
蟻を見つけた時にシュッとひと拭き。狭いすき間にも入りやすいノズル付です。
まとめ
ティッシュに寄ってくる蟻についてざっくりまとめると
- ティッシュに寄る蟻は「ルリアリ」
- 巣を作る場所と勘違いして、ティッシュに群がる
- 侵入経路を断つ、蟻が苦手なにおいを付ける、両面テープで蟻を捕らえるといった方法で対策する
- 蟻が嫌なにおいはハッカやゴムなど
- しつこい蟻には、市販の駆除剤を使うのもおすすめ
知らない間に家電製品に巣くっている場合もあるので、しっかり駆除するようにしたいですね。
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