お弁当作りで意外と面倒なのがおにぎり作り。でも冷凍の状態で持たせることができれば、朝の手間が省けるので助かるなあ、なんて思ってしまいますね。
しかしネットで調べてみると
- おにぎりの自然解凍はNG。ごはんがボソボソになるので、おいしくない
という意見が多くありました。
そこで今回、冷凍おにぎりを自然解凍しておいしく食べることができないか実験!その結果、「冷凍おにぎりは自然解凍できる」ことがわかりました。
ただ、解凍時間によって、かなり口当たりや食感にかなり差が出るんです。どのくらいの時間がちょうどいいのか試してみた結果をご紹介しますね。
Contents
冷凍おにぎりの作り方
まずは下準備として冷凍おにぎりの作り方。といっても、ラップに一個分の温かい白飯をのせ、具を入れて握るだけと、いつもの方法と同じです。
作ったおにぎりは粗熱が取れるまで冷まし、金属のトレーなどにのせて、冷凍庫で凍らせます。
おにぎりを握った後、海苔を巻いてもいいし、海苔は巻かず、白飯おにぎりの状態でもOKですよ!
冷凍おにぎりは自然解凍でもOK
冷凍おにぎりのベストな自然解凍時間を求めて実験です。室温24度の部屋に、お皿にのせた冷凍おにぎりを置いてそのまま解凍させました。
その結果
- 自然解凍4時間だとボソボソでおいしくない
- 自然解凍6時間だとおいしく食べられた
ことがわかりました。詳しくは下記で説明していきます。
4時間自然解凍はまずい
こちらが4時間自然解凍させたおにぎりです。
しかし、おにぎりに触ったときは、ちょっとヒヤッとして冷たいです。冷蔵庫から取り出したばかりのごはんに触れた感じ。感触も、弾力性は感じられず、ちょっと固めです。
この状態で食べたおにぎりは……。
・口当たりがボッソボソ
・口当たりだけでなく、食べてる最中にポロポロこぼれる
・具も冷え冷え
でした。4時間では解凍時間が足りないようです。
6時間解凍だと食べられる
こちらが6時間自然解凍させたおにぎりです。解凍が進み、かなり水がビショビショに出てきました。
このくらいの時間になると、おにぎりに触れたとき、不自然な冷たさは感じません。よくある、一般的なおにぎりを触ったときの温度です。触ったときも、やや弾力性がある感じです。
この状態で食べたおにぎりは……。
・口当たりは普通のおにぎり
・具も冷たくない
・ボソボソしていない
まったく問題ありません!
自然解凍でおにぎりを食べるなら、6時間以上放置させるとよいようです。
ただ、おにぎりを冷凍した場合、中に入れた具が変質してしまったものもありました。それについては下記の記事で紹介しています。
解凍時間が足りないとボソボソする理由
それにしても、解凍時間の差で出た口当たりの悪さの理由とは何なのでしょうか?調べてみると、でんぷんが「老化」してしまうことによっておこるようですよ。
■デンプンの老化とは?
生のでんぷんは加熱すると消化しやすいαデンプンになりますが、冷えると構造が変化し、口当たりの悪い「βデンプン」になります。これを「デンプンの老化」と言います。
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なんと、おいしくない老化デンプン(βデンプン)状態の冷凍おにぎりも、自然解凍でごはんの温度が上がり、βデンプン→αデンプンに変化すると、ボソボソしないで食べられるんです。
先ほどの実験の例で例えると
- 4時間解凍のときは老化デンプン(だからボソボソ)
- 6時間解凍のときはαデンプン(だからおいしかった)
ということになりますね!
【結果】室内で温度が24度なら、朝6時に冷凍おにぎりを出しておけば、12時に食べごろになる
ただ、室温が低い場合は、もう少し時間をおいたほうがベストです。大事なのは、冷凍おにぎりがαでんぷんに変わるタイミングなんですよね。
先ほどは冷凍おにぎりをお皿に置いて室内で実験しましたが、次は実際に外に持参してみました。外出先でのベストな冷凍おにぎりの食べごろについて探ってみます。
外出先に冷凍おにぎりを持参してみた!
某日、冷凍おにぎりをお弁当として持参。自然解凍させて、お昼に食べてみることにしました。
持参したおにぎりの大きさや保管状態は下記の通り!
- おにぎりは直径約8センチ
- 中の具は昆布と梅干し
- おかず容器とともに、バンダナに包み、トートバッグに入れた
- 保管場所の室温は23度
- 保管場所は外の光が入らない場所
- 自然解凍時間は6時間半(朝6時~昼12時半)
こちらが自然解凍させて、6時間半後の冷凍おにぎりです。
「部屋にお皿で6時間放置」だと上手に解凍できていたので、今回もほどよく解凍できているのかと思ったのですが……。
どうやらバッグの中に入れておいたので、室温での自然解凍とは違い、解凍がうまく進まなかったようです。
恐る恐る食べてみると……。
ごはんと具が冷たい!
最初のふた口くらいは、まあまあ食べることができたのですが、中心部分はごはんの食感がボッソボソ! 楽しいお弁当タイムが一気に罰ゲームタイムになりました……。
また、お弁当を包んでいたバンダナが解凍時に発生した水でビショビショでした。けっこうその水の量が大量なんです。
外出時、バッグなどに冷凍おにぎりを入れて外気に触れる時間が少ないときは、下記を考慮した方がいいと思います。
- 解凍時間は長めにする。
- バッグなどに入れず、温かい空気に触れるようバッグの外に出しておく
- 長く解凍時間をとれない場合、半解凍させた状態で持参する。
- 解凍時にかなり水分が出るので、吸水素材のもので包む
もしくは、
- あらかじめ冷凍おにぎりをレンジ加熱して、解凍させて持参
という方法もあります。気温や解凍時間が読めないときは、最初からレンジでしっかり解凍させ、「老化デンプン→おいしいαデンプン」にしてから持参すれば安心ですね。
ただ、解凍するときに注意が必要なおにぎりの具もありました。それについては、別の記事で紹介しています。
まとめ
冷凍おにぎりは、室温24度の場所に6時間置いておけば、自然解凍でもおいしく食べられることがわかりました。気を付けた方がいいことは
・外に持参する場合、外気に触れないバッグの中に入れっぱなしにしない
・解凍時間が読めないときは、レンジで半解凍あるいは完全解凍させておく
一度、解凍時間のコツをつかんでおけば、朝の準備もラクに進みそうです。ぜひ試してみてくださいね!
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