ハッカ油使うと逆にゴキブリが寄ってくる!?その理由や対策をまとめてみた

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ハッカ油は入浴やお掃除の時に使ったりと大活躍。ゴキブリ除けにもなると聞き、さっそく試しているのですが……。

お、おかーさん!ゴキブリが出た~~!!

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

ウーン、なぜか使い始める前よりも、ゴキブリの出没件数が多い気がするように。これはなぜなのでしょう。ネットで調べてみると、「ハッカ油にゴキブリが寄ってくる」という情報もあり、どうやらうちだけではない様子です。

そこで今回は、   

  • ハッカ油を使ってもゴキブリが出る理由
  • ハッカ油の効果的な使い方
  • ハッカ油にゴキブリが寄ってくるって本当なの?

についてリサーチ。調べているうちに、なぜハッカ油を使い始めてからゴキブリの出没が目立つのか、思い当たる点がポツポツと……。そこで現在、予防のために実践している方法や、ハッカ油の特性を生かした効果的な使い方についても紹介しています。

うちと同じように、なぜかハッカ油を使い始めてからゴキブリが出はじめた方や、「ハッカ油を使ってみたいけれど、ゴキブリ出没が心配……」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「ハッカ油は蟻も寄ってくる」に関する記事はこちら

家の中にいつの間にか蟻が入ってきて困ったことはありませんか?特に食べ物が置いてあるキッチンに蟻が発生すると、これが厄介。パンや砂糖などに群...

Contents

ハッカ油に、ゴキブリは寄ってくるの?

さて、まずはこの疑問「ハッカ油にゴキブリは寄ってくるのか?」。ミントはミントティーやチョコミントアイスなど食べ物にも使われているし、寄ってくるという話を聞くと「そうなのかも」なんて思ってしまいますよね。でも結論から言うと、

「寄ってこない。なぜならヤツ(ゴキブリ)はハッカの臭いが嫌いだから」

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

これはしっかりとした実験が行われ、学会誌に収録されているよ

ちょいと難しい話になりますが、1982年に稲塚新一さんが発表した「新しいゴキブリ忌避効力評価法および天然精油のチャバネゴキブリに対する忌避性」(日本農薬学会誌収録)がそのソース。

報告書では、87種類の天然精油の中で、「Japanese mint oil(ハッカ、日本薄荷)」「spearmint oil(スペアミント)」が、速効性・持続性とも顕著なチャバネゴキブリ忌避効果があったと報告しています。

また、ゴキブリだけでなく、蚊にも強い忌避性があるという結果も!

ゴキブリだけでなく、蚊除けとしても効果的というハッカ油は夏の強い味方となりそう。基本的にハッカ油は虫は嫌がる臭いなのですが、「シバンムシ(死番虫)」という害虫は、ハッカ油だけでなく、ヒバ油と一緒に使った方が効果的なようですよ。

シバンムシは一度繁殖すると、駆除が大変なんだって

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)
春先に、ダイニングキッチンのテーブルで作業をしていたら、テーブルの上にゴマが一粒落ちているのを発見。 布巾で拭こうとしたら、なんとそ...

ハッカ油を使っているのに、ゴキブリが出る理由

「ハッカ油はゴキブリ除けに効果的」。学会誌にも収録されているほど、その効果は確かなものなのに、なぜ、我が家でたびたびゴキブリが目撃されるのでしょうか?

「ハッカ油にゴキブリが寄ってくる」その原因と考えられることは下記の通り。

  • ハッカ油の有効成分がすぐに揮発してしまった
  • ハッカ油の濃度が薄かった
  • 作って時間が経ったハッカ油スプレーを使った
  • ハッカ油が劣化していた
  • ハッカ油よりも、ゴキブリが好む他の臭いの方が強かった
  • スプレー剤を作るときに、水道水を使ったから
  • 使用するエタノールの種類が違うから
  • ゴキブリがハッカ油の臭いに慣れたから
  • ハッカ油が効いているから

こんなに原因があるの!?

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

ひとつひとつ理由を説明していきますね。

ハッカ油の有効成分がすぐに揮発してしまった

先ほど紹介した論文では、「Japanese mint oil(ハッカ、日本薄荷)、spearmint oil(スペアミント)とも、原液そのままでは、持続性は期待できなかった」と報告されています。

原液やそれに近い状態では、香りがすぐに揮発してしまうので、長時間効果を保つのは難しいということでしょう。ハッカの香りが消えてしまうとゴキブリは怖いものなしなので、またちょろちょろ出現するということではないでしょうか。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

確かに、ハッカ油の香りって消えやすい気が……

ハッカ油の濃度が薄かった

作ったスプレー剤などが、ゴキブリが嫌がる濃度に達していなかったということも考えられます。香りも揮発しやすいので、濃度が薄いと余計に効果を感じられないのかもしれません。

作って時間が経ったハッカ油スプレーを使った

これも上記の理由とほぼ同じ。時間が経つとハッカの臭いは揮発してなくなってしまいます。ハッカ油スプレーの効き目は、長くて1週間程度、できれば2~3日で使い切るのがおすすめです。

ハッカ油が劣化していた

ハッカ油の保存が適切ではなかったため、劣化(香りが変質する・香りが弱くなる)しており、十分な効果を発揮できる状態ではなかったという場合もあるようです。ハッカ油は高温になる場所や直射日光が当たる場所では保存しないようにします。

ハッカ油よりも、ゴキブリが好む他の臭いの方が強かった

ゴキブリが好む臭いは「玉ねぎ」「ニンニク」「煮干し」「ビール」「肉の脂」などさまざま。ハッカ油の臭いは消えやすいので、そうしたゴキブリが好む強い臭いにかき消されてしまった可能性もあります。

スプレー剤を作るときに、水道水を使ったから

水道水に含まれる塩素の臭いが、ハッカ油の臭いを減らしてしまうという情報もありました。エッセンシャルオイルを水で薄める場合は水道水でも代用できるという意見もありますが、精製水を使うと精油本来の香りがより十分に発揮されるようです。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

ちなみに私は浄水器でろ過した水を使ってます

使用するエタノールの種類が違うから

ハッカ油スプレーを作るとき、ハッカ油は油なので、水と混ぜるだけでは分離してしまいます。そこでエタノールの出番!エタノールにハッカ油を入れると水と混ざりやすくなるんです。

ただ、そこで問題となるのがエタノールの濃度。エタノールの濃度99.5vol%以上の無水エタノールを使用するレシピが多いですが、その代用としてエタノールの濃度が80vol%と低い消毒用エタノールを使うという方法も。

消毒用エタノールを使うと、エタノールを濃度が低いためハッカ油がうまく水となじまず、効果が出なかったのではないかという意見もありました。

ただ、私も消毒用エタノールを使うこともありますが、それほどの差はないように感じるんですよね…。

ゴキブリがハッカ油の臭いに慣れたから

ハッカ油の香りにゴキブリ自体が慣れてしまうからという意見もありました。どんな過酷な状況でも生き残り、殺虫剤に対しても耐性があると言われるゴキブリなので、その可能性もないとは言い切れませんね。

ハッカ油が効いているから

一見「?」と思う理由ですね。ハッカ油が効いているからこそ、その臭いを嫌がったゴキブリが、臭いがしない場所に集中して逃げてくる(集まってくる)という意見です。

確かに!うちもハッカ油を使っていないリビングに出没することがある!

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

ハッカ油が効かないと言われる理由をいろいろ挙げてみましたが、効かない原因はひとつではない可能性も。

「スプレーを作ったが、香りがすぐに揮発」→「‭ゴキブリが好む臭いのものを置いてしまった」→出没
「ハッカ油を集中的にキッチン、風呂場で使った」→「玄関にゴキブリが避難」→出没
「コロナ禍で使い切れない消毒用エタノールと保管が適切でないハッカ油を使った」→出没

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

……うちは、「香りが揮発」「ゴキブリが好きな臭いのものを置いた」「集中して台所で使っている」が原因かも

ゴキブリ除けとして使う「ハッカ油」効果的な使い方は?

「ハッカ油にゴキブリが寄ってくる」「ハッカ油を使っているのに、ゴキブリが出没する」その考えられる理由を説明してきました。次はその原因・理由を踏まえた上で、効果的にハッカ油を使う方法を紹介します。使い方としては大きく分けて下記の3種類。

  • 香り成分の揮発に注意しつつ、スプレーにして使う
  • 置いて使う
  • デュフューザーで使う

スプレーにして使う場合

香り成分の揮発に注意しつつ、スプレーにして使いましょう。効果が持続する期間は短いので、こまめに使うのがポイントです。

日持ちもしないので、長くて1週間、できれば2~3日中に使い切ります。ウエスに吹きかけて掃除に使ったり、ゴミ箱や臭いが気になる場所にスプレーして使うなどさまざまな使い方ができます。

■ハッカ油スプレーの材料
無水エタノール 10ml (消毒用エタノールで代用する場合は15ml程度にする)
ハッカ油 20滴~40滴
水90ml 
スプレーボトル(ポリスチレン以外)
計量カップ

計量カップに無水エタノールを入れ、ハッカ油を加えます。水を加えてよく混ぜ、スプレーボトルに入れます。スプレーボトルはポリスチレン製でないことを確認しましょう。ポリスチレン製の場合、ハッカ油で溶けてしまう可能性もあります。

ふきんにスプレーし、食器棚やシンク下・コンロ下、冷蔵庫などを拭きます。外から侵入してくるゴキブリを防ぐため、排水口や通気口、窓枠、エアコンの配管周りにスプレーしても。

ただし、空気の流れが活発な場所はそれだけ香りも揮発しやすいので、こまめなスプレーが大切と言えそう。

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ゴキブリのフンや、ゴキブリが通った道には、仲間をおびき寄せるフェロモンが残っているのだそう。ハッカ油スプレーできれいに拭き取っておけば、そのフェロモンを消せるというメリットもありますね。飛び散った油やこぼれた調味料などもゴキブリのエサになるので、こまめなスプレーはゴキブリ対策に有効と言えそうです。

また、ハッカ油は香りがなくなったら効果は半減してしまいます。香りが弱くなってきたと感じたら、ハッカ油+無水エタノールを追加します。

置いて使う

香りが揮発してしまうと、効果が半減してしまう「ハッカ油」。少しでも香りを長持ちさせられるように、置き型の芳香剤にして使います。スプレーよりも香りが揮発しにくいので、継続的にハッカ油の香りを充満させられるのがメリット。ただ、1個につき1カ所しか置くことができません。

■置き型芳香剤の材料
・重曹
・ハッカ油
・お茶パック

重曹にハッカ油を混ぜ、粉が飛び散らないように不織布でできたお茶パックに入れます。ハッカの香りが弱くなってしまい、ゴキブリが重曹を食べてしまったとしても大丈夫!重曹を食べたゴキブリは、うまく炭酸ガスを体の外に出すことができず死んでしまうそうですよ。

香りが弱くなってきたと感じたら、重曹にハッカ油を追加してね。

おたま1号(助手)
おたま1号(助手)

粒子が細かい重曹の場合、不織布でも粉がこぼれ落ちるので、小皿などに乗せておいてもいいかもしれません。シーズンが終わったら、重曹は掃除などに再利用できます。

重曹のかわりに、使わない保冷剤でも作れます。

■保冷剤を使った置き型芳香剤の材料
・不要になった保冷剤
・ハッカ油
・プリンカップやペットボトルキャップ

保冷剤は中身を袋から出し、プリンカップやペットボトルキャップに入れます。その上からハッカ油を垂らします。香りが弱くなってきたと感じたら、保冷剤にハッカ油をプラスします。

注意点としては、プリンカップやペットボトルキャップに入れた芳香剤は、子どもやペットが間違って口にしてしまわないように、手の届かない場所に置くこと。また、落としてしまうと、ジェル状の保冷剤がこぼれてしまうので、高い場所に置くときは注意が必要です。

完成した芳香剤は、冷蔵庫・洗濯機の下や洗面台・台所のシンク下、食器棚の中、クローゼットの中、下駄箱の中、玄関周辺など、ゴキブリ出現スポットに置いていきます。

ゴキブリは温かい場所を好むので、熱を発するテレビやPC周辺に置くのもおすすめ。観葉植物の近くもゴキブリがお好みのスポットです。

デュフューザーで使う

リビングや寝室などで、デュフューザーで使うという方法です。長時間香りを充満させるので、スプレーよりも効果が長持ちし、広い空間にも効果的に香りが行きわたります。

アロマディフューザーには、超音波式、噴射式・気化式、熱を加えるタイプと種類がいろいろあるので、それぞれに適した方法でハッカ油を使いましょう。

ハッカ油スプレーや置き型芳香剤を使うタイミングは?

ゴキブリは20℃を超えた環境だと活発になります。なので、その前に先手を打っておきたいところ。温かくなりはじめた春ごろに、置き型の芳香剤を配置したり、ハッカ油スプレーで掃除をしておくと安心です。

シーズン中は芳香剤に香りを追加したり、スプレーを使った1~2日置きのこまめな拭き掃除をすることで、ゴキブリは近寄らなくなります。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

スプレー、芳香剤、デュフューザーを組み合わせると、効果もアップ!

ハッカ油と併用するのにおすすめのゴキブリ対策は?

ハッカ油で対策していたとしても、ちらちらとゴキブリを目撃することはあるでしょう。「姿を見かけるのすら嫌」と日々思う私が、ハッカ油とともに実践しているのが「ホウ酸団子」を置くことです。作り方は簡単!

■ホウ酸団子の材料
・ホウ酸 60g
・小麦粉 100g
・砂糖 大さじ1~2
・すりおろし玉ねぎ 70~80g
・牛乳 適宜

小麦粉、ホウ酸、砂糖を混ぜ、すりおろし玉ねぎを加えます。牛乳を粉類がまとまる程度まで入れます。水分が多すぎるとべたつき、成形もしにくく乾燥させるのに時間がかかるので、様子を見ながら少しずつ。

直径2㎝ほどの平たい円形にまとめます。

1週間ほど置いて乾燥させます。全体的に粉がふいてきたら乾燥の合図。

乾燥が終わったら、ゴキブリが出没しそうな場所に置いていきます。ペットボトルのキャップに入れると設置しやすいですよ。


大きさホウ酸が身体の中に入ったゴキブリは、脱水症状となり、水を求めて家の外に出て死んでしまうのだそう。ゴキブリは仲間のフンや死骸までエサにしますが、ホウ酸を食べたゴキブリの体やフンにはホウ酸の成分が残っているため、食べたゴキブリもまた死んでしまいます。

ホウ酸団子の材料であるホウ酸は、ドラッグストアで販売しています。50gほどで約250円とお手頃です。

Keroko(カエル母)
Keroko(カエル母)

スライムを作るときの「ホウ砂」とは違うから注意してね!

安価な上簡単に作ることができますが、それでも面倒だと感じる場合は、市販の「ゴキブリキャップ」がおすすめですよ。


ハッカ油を使う上での注意点

ゴキブリ対策としてのハッカ油の使い方を紹介してきましたが、使う上で注意することもいくつか。

■ペットの生活圏には使わない
猫や犬、鳥などのペットは、ハッカ油の成分が身体から排出されず、中毒症状を引き起こしてしまいます。ペットがいる空間では、ハッカ油をはじめ、アロマオイルなどの精油を使用するのはやめましょう。皮膚からも吸収されるため、アロマディフューザーやスプレーもNGです。

■素手で原液には触れない
ハッカ油は食品添加物になるほど安全性が高いものですが、原液はとても刺激が強いです。スプレーや芳香剤を作る時は、ハッカ油の取扱いには十分注意しましょう。特に目などの粘膜に触れないように注意。

スプレーした液で、ついうっかり目をこすってしまった……なんてことがないようにしてくださいね。。

■ハッカ油が付いた布を乾燥機にかけない
アロマオイルが付いた布を乾燥機にかけると、発火する危険性があることが指摘されています。掃除などに使った布を乾かすときは乾燥機にかけず、自然乾燥させます。

まとめ

ハッカ油にゴキブリが寄ってくるかについてざっくりまとめると

・ゴキブリにハッカ油が寄ってくることはない
・ハッカ油の効果が薄れると、ゴキブリが出現することもある
・ゴキブリの好きな臭いが強いと、ハッカ油の臭いが薄れる
・水道水や消毒用エタノールを使うと、効果が薄れるという情報もある
・ハッカ油は臭いが薄れないよう「こまめに使う」が基本
・スプレーと芳香剤、デュフューザーとの複数使いが効果的
・ホウ酸団子との組み合わせもおすすめ

ハッカ油が効かない場合は、参考にしてみてくださいね。

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