100円ショップの缶詰コーナーでも販売されている「桃」の缶詰。安いし美味しいし、おやつやデザートに大活躍ですよね。
つい先日「黄桃」の缶詰をテーブルの上に置いておいた時のこと。子どもが「”黄桃”って何て読むの?」と聞いてきました。
なるほど!そう言われてみると、「黄桃」は「きもも」と読んでもよさそうですね。
でも私の周囲では「おうとう」と読む人は多く、一体どちらが正しいのでしょうか?
今回は、この「黄桃」の読み方について大調査。仲間の「白桃」の読み方も調べました。辞典だけではなく、お店の人、缶詰のメーカーの方からも意見を聞いています。桃の缶詰を食べながらでも、お気軽に読んでみてくださいね。
Contents
「黄桃」は、おうとう?きもも?
読み方を調べるならまず辞書!ということで、まずは「きもも」という読み方で国語辞典を引いてみました。しかし、残念ながら「きもも」では該当せず。
次は「おうとう」という読み方でひいてみました。しかし、「おうとう」も該当しませんでした。「桜桃(おうとう)」というさくらんぼを指す言葉は見つかりましたが、肝心の「黄桃」はありません。
※学研 現代新国語辞典(改訂第六版)
それなら、次はWeb辞書です。「goo辞書」で調べてみたところ、「きもも」では該当しませんでしたが、「おうとう」という読み方の中に「黄桃」がありました。
「モモの一品種。果肉は黄色。缶詰に加工されることが多いが、生食用の種類は甘味と酸味が強く、濃厚な味わいをもつ」
…とあります。
PCの文字変換の時も、私が使っているモデルの場合「きもも」では出ませんが、「おうとう」では「黄桃」とすぐに変換されます。
でも、中にはさくらんぼを指す「桜桃(おうとう)」と混同させないために、あえて「きもも」と読む人もいるかもしれませんね。そうした理由からか、桃を生産している農家の中には、「おうとう」ではなく「きもも」と呼ぶ方もいらっしゃるようです。
また、「おうとう」「きもも」でもなく、「きとう」という読み方をするという意見もありました。これは、山梨県で生産される黄桃の一種「甲斐黄桃(かいきとう)」という読み方からきているようです。
|
「白桃」は、はくとう?しろもも?
「白桃」もどう読むのか気になるところ。そこで黄桃の次に「白桃」の読み方について調べてみました。
国語辞典とWebのgoo辞書で「しろもも」「はくとう」の読み方で引いたところ、なんとも面白い結果になりました。
・「はくとう」……(国語辞典)モモの一品種。果肉は白色・多汁であま味が強い。しろもも。
(goo辞書)モモの一品種。多汁で果肉が白く、甘い。
国語辞典では、「はくとう」の読み方のところで「しろもも」と出ていますね。つまりは、「はくとう」「しろもも」どちらの読み方でも問題ないようです。
国語辞書やWeb辞書で調べた限り、黄桃と白桃の読み方は
- 黄桃……「おうとう」という読み方が多いと思われるが、さくらんぼを指す「桜桃」と区別すうため「きもも」と呼ぶ場合もある。「きとう」と読む品種もある。
- 白桃……「はくとう」「しろもも」どちらの読み方でもよい
であると考えられます。
お店や缶詰会社の人に「黄桃」の読み方を聞いてみた
続いて、缶詰を売っている近所のスーパーの店員さんに聞いてみました。
私は「おうとう」「はくとう」と読んで発注していますが……。でも「きもも」「しろもも」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますよ。生の桃は「しろもも」と呼ぶ方が多いですね。
店員さんいわく、直接「黄桃(おうとう、きもも)」「白桃(はくとう、しろもも)」と言うお客様は少なく、多くは「桃の缶詰はどこかしら~?」「黄色の桃缶が欲しい」などと言うお客様が多いそうです。
次に尋ねてみたのは、桃缶を作っている缶詰のメーカーです。製造しているメーカーなら、「これ!」といった呼び方をしているはず!
お客様センターに電話して、いざその疑問をぶつけてみると……。
おお!缶詰のメーカーでは、音読み・訓読みどちらの読み方でもいいのではないか、という回答でした。
なになに?「食品表示基準」となんだか難しい話になってきました。どういうことかと、缶詰の食品表示基準(農産物缶詰及び農産物瓶詰品質表示基準)を調べてみると、
(抜粋)
第4条において、ももにあっては果実の名称を「白もも」又は「黄もも」の別に表示し……
※農産物缶詰及び農産物瓶詰品質表示基準 最終改正 平成23年9月30日消 費 者 庁告示第 10号
…とあります。
確かに缶詰の食品表示を見ると、名称のところに「黄もも」と書いてありました!
辞書で調べた結果や、お店の人、缶詰メーカーの方の意見を聞く限り、どちらで読んでも問題ないようです。
まとめ
言われるまで意識することがなかった「黄桃」「白桃」の読み方。ずっと黄桃を「おうとう」と読んでいたので、「きもも」という読み方があるということにびっくり。でも、どちらの読み方でも大丈夫なようです。
訓読みの「しろもも」という読み方がかわいいので、今度は「しろもも」と読んでみようと思います。
スポンサーリンク