「だれが食べるの?」と思うほど巨大な食材や調味料から、家庭でもおなじみの調味料まで幅広く揃っている神戸物産の「業務スーパー」。
中には、薄力粉やホットケーキミックスなど一般の商品よりお手頃な価格設定の「業務スーパーオリジナル」商品もあります。その中で気になりつつも、買うことがなかったのがカレールーの「業務カレー」でした。
しかし、ちょうどカレールーを切らしていたため、購入することに!
どんな味なのかドキドキしつつ実際に作ってみましたが、これがなかなか新鮮な発見がありました。他のカレールーと作り比べてみたので、その結果も合わせてご覧くださいね。
Contents
これが「業務カレー」だ!
こちらがカレールー「業務カレー」。
辛口・中辛・甘口があります。価格は1箱(200g)で税別118円。お手頃価格といったらそうですが、エスビー食品の「とろけるカレー」が特売で100円程度で販売されることもあるので、あまり価格的なメリットは感じられないというのが正直な印象です。
パッケージを見ると、「他メーカーのカレールーにとりあえずならってみました」というのが否めない二番煎じ感。
デザインを比べてみましょう!エスビー食品の「とろけるカレー」は、文字が商品名の「とろける」をイメージしたのか手書き風で工夫されていますね。
同じくエスビー食品の「ゴールデンカレー」は、ローマ字を使った箔押し仕上げ。商品名の部分を触ると凸凹していて高級感ある感じ。
ハウス食品の「バーモントカレー」も、箔押しではないですが金色が使われています。黄色と赤の配色が楽し気な感じがします。
一方、「業務カレー」はというと……。
商品名は、色気もへったくれもないドーンと太いゴシック体。黒地に白抜きなんて、渋すぎます。
他のカレールーのパッケージが、字体にこだわったり、ローマ字使ってみたり、金箔仕様だったり、凹凸ある凝ったものであるのが多い中、「業務用なんだよ、おしゃれなんて不要なんだよ」という潔さ! 業務魂すら感じられますね。
こちらは甘口パッケージですが、甘口といえど「黒地に白抜きにゴシックドーン!」の業務魂は容赦ありません。バーモントカレーを意識しているのか、りんごとはちみつのイラストが配置されています。
パッケージの裏には、「29種類の香辛料をブレンドしたカレー粉を使用」と書かれてあります。
製造者は「ハチ食品」です。このハチ食品という会社は、1905年(明治38年)年に日本で初めて国産カレー粉を製造・発売した会社なのだそう。
カレー粉というとエスビー食品のカレー粉が有名ですが、エスビー食品がカレー粉の製造を成功させたのは1923年(大正12年)のこと。
内容量は200g。これで10皿分のカレーを作ることができます。内容量は商品によって異なりますが、「10皿分」というのは、「ゴールデンカレー」「とろけるカレー」と同じ。
原材料の詳細は記事の一番下にまとめてあるので、よければごらんくださいね。
業務カレーの甘口、バーモントカレー甘口とどう違う!?
最初に、「バーモントカレー 甘口」と「業務カレー 甘口」を作り比べてみました。
業務カレーは、一般的なカレールーと同じように、カレールーが入っているトレイは2つにわけることができます。片方だけ使うと、5皿分のカレーを作ることができます。
具はにんじん、玉ねぎ、じゃがいも、豚肉。具材は柔らかくなるまで同じ鍋で煮て、ルーを入れる段階で2つに分けました。
パッケージからのカレールーの取り出しやすさ、ルーのとけやすさは全く問題ありません。
できあがりの色や香り、とろみの付き方はほとんど変わらないように感じました。
完成!こちらが業務カレーの方です。
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特徴的かと思われるのが、スパイス感。飲み込んだあと、あと口にスパイスの風味がしばらく残る感じです。
で、このスパイス感、どこか懐かしいんですよね。カレー粉からルーを手作りして作る「ライスカレー」のような、昭和の社員食堂で食べられていたカレーみたいな、高速道路のサービスエリアで販売されていたカレーのような。
パッケージには「ホテル・レストラン用」と書いてありましたが、ホテルやレストランというより、気取らず食べられる”食堂”という感じですね。
「安いカレールーはおいしいのか心配」と業務カレーに疑心暗鬼の人もいるかもしれませんが、問題なく使えると思います。
スパイスの風味は強いですが、辛くはないので、子どもも食べやすいと思います。
続いてバーモントカレーです。
ひとくち食べて、業務カレー甘口との差を感じました。風味が業務カレーと比べ奥深いのです。
業務カレーは、テルマエ・ロマエ風に例えていうなら風味が「ひらたい顔」。
一方、バーモントカレーは風味が立体的な「ローマ人」。
といった感じでしょうか。
りんごとはちみつを使っている甘口のカレー。2つとも似たような味なのかと思いましたが、食べ比べるとかなり差はありました。
正直な話、同じ値段だったら、どちらを買うか?と言われたら、私は「バーモントカレー」を選ぶかも。業務カレーは決してまずくはないのですが、「もう一押し」が足りない感じ。家でりんごやはちみつなど隠し味をプラスしたら、また味わいは変わってくるかもしれません。
業務カレーの中辛、ゴールデンカレーとどう違う!?
続いて中辛の方も試してみましょう!今回、食べ比べたのはエスビー食品の「ゴールデンカレー」です。
こちらが業務カレーの中辛を使ったカレーです。
画像ではわかりづらいのですが、色が若干、薄めです。
ゴールデンカレーの画像は、ごめんなさい!「ごはんまだー!?」と子どもたちに急かされ、配ぜんに夢中になっているうちに撮り忘れました!
さて、業務カレーの中辛。パクッと一口食べると、甘口と同様に、やっぱり懐かしい感じのスパイスの香りが口の中に残ります。
35種類のスパイスを使っているというゴールデンカレーもスパイシーなのですが、口の中に残る風味が、業務カレーとは違うんですよね。業務カレーはお蕎麦屋さんで食べるカレー南蛮のような?
こちらも、バーモントカレー甘口の時のような味の奥行きの差は多少感じました。やっぱり「押しが少し足りない」んです。同じ価格でゴールデンカレーが売っていたら、そちらを買ってしまうかな。でも約100円で購入できるのは魅力!ストックしておくと便利に使えると思いますよ。
業務カレーと他メーカーのカレー、原材料の違いは?
味やスパイスの香りにいろいろ差が出ましたが、もしかしたら使われている材料にその違いの理由が隠されているのかもしれません。それでは原材料の違いに迫ってみます。
業務カレー(中辛)
業務カレー 甘口
とろけるカレー 中辛
ゴールデンカレー 中辛
バーモントカレー 甘口
こうして見ると、業務カレー2種類とゴールデンカレーの原料はかなりシンプルなことがわかります。
一方、バーモントカレーは、使われている原材料が多め。
これだけ多くの原材料が使われているので、味に奥行きの差が生まれるのかもしれません。
「りんごとはちみつ」を使った甘口の方を見ると、業務カレーの方は、りんご・はちみつともパウダーを使っていますね。一方、バーモントカレーはペーストが使われています。
内容量 | 1箱で作れる量 | 価格 | ポイント | 原材料 | |
---|---|---|---|---|---|
業務カレー 中辛 | 200g | 10皿 | 118円 | 29種類の香辛料 | 小麦粉など18種 |
業務カレー 甘口 | 200g | 10皿 | 118円 | 29種類の香辛料 | 小麦粉など19種 |
とろけるカレー | 180g | 10皿 | 158円(近所のスーパー調べ) | 20種の野菜の旨み | 小麦粉など22種 |
ゴールデンカレー | 198g | 10~12皿 | 198円(近所のスーパー調べ) | 35種類のスパイス | 小麦粉など15種 |
バーモントカレー甘口 | 230g | 12皿 | 218円(近所のスーパー調べ) | りんごとはちみつの味わい | 小麦粉など35種類 |
まとめ
実際に作って食べてみた結果、お手頃価格の「業務カレー」は問題なく普通に食べることができることがわかりました。ちょっと懐かしく口の中に残るスパイスの風味は、好きな人にとってはたまらないポイントかもしれません。
味の奥行きのなさが気になる場合、業務スーパーの「コンソメ」を使うのもおすすめですよ!
↑業務スーパーのコンソメについてまとめています
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